JR沿線の草木「アイノコヒルガオ、セイバンモロコシ、ヤマグワ、ナガイモ」
7月8日(日)
「梅雨が明けた」と報道があった直後、台風が近づき各地で豪雨があり、甚大な被害が続いている。横浜でも強風が吹き、小雨がぱらついたりして天気が不安定になっている。こんな天気だと、どこへも出かけることができない。そこで、雨の降らないうちにJR沿いに見られる草木を見てきた。
フェンスに小さいアサガオが絡みつき沢山の花をつけていた。マメアサガオだろうと思い、写真を撮って先へ進んだ。ところが後で写真を見直すと、マメアサガオでなく、ヒルガオであった。街中で見るヒルガオはほとんどがコヒルガオかアイノコヒルガオである。このヒルガオもアイノコヒルガオの可能性がないかよく見直した。花柄には翼がみられない。葉を見ると、先が円形に近く、そのまま基へ続いている。コヒルガオほど割れて大きく張り出した耳ではないが、若干張り出した耳がある。これはヒルガオでなく、アイノコヒルガオになるのかも知れない。
アイノコヒルガオ
アイノコヒルガオ:花柄に翼がない、葉には小さな耳がある
道沿いにセイバンモロコシが咲いている。セイバンモロコシの葉を触ると、しなやかさを感じた。指で折り曲げると、簡単に曲がり、指を話すと簡単にもとへ戻った。先日、小穂を見た時、柄のない小花が1つ、柄のある小花が1つと対になっていた。この小穂はどうなっているか、見ると、やはり、1個ずつであった。柄についた小花を見ると、葯が出ているのが分かるが、雌しべは分からない。柄のない小花からは雌しべが出ているようだ。
セイバンモロコシ
セイバンモロコシの小穂
セイバンモロコシ:柄のある小花から葯のみが出ている
これは蔓性のように見えるが、違うようにも見える。蔓性だとすれば、葉の形から見て、エビズルの気がするが、エビズルにしては葉腋から蔓が出ていない。下から上へと葉を見ていくと、大きく切れ込んだ葉が現れてきた。この形を見て、これはヤマグワになりそうだと思えてきた。
ヤマグワ
もう1つ蔓性のものが出てきた。よく見かける蔓性のものにオニドコロがあるので、一瞬、「オニドコロでは…」と思った。しかし、オニドコロの葉は、このような耳の形をしていないので、違うと思った。そうすると、ヤマノイモかナガイモになる。しかし、ヤマノイモの葉は細いが、やはり耳がこんなに張り出していない。そうすると、ナガイモになってくる。牧野新日本植物図鑑で、ナガイモを見ると、「茎は普通紫色を帯び、・・・葉は長柄を持ち、紫色を帯び、対生または3葉輪生して…」となっている。ところが、試料の葉は互生している。どこか変に思い、下記の資料1を見た。すると、6月に互生していいたものが、8月の花期になると対生するとあった。更に、資料2を見ると、「葉は茎の基部では互生し、上部では対生し、・・・」とあった。試料はナガイモになると思うが、葉の付き方は資料によって様々のようである。蔓の先を見ていくと、白色の花が見えた。「花はどのようになっているのだろうか」と見たが、詳細を知ることができなかった。牧野新日本植物図鑑によると、「雌雄異株、雄花花序は立ち、雌花序はたれている。花は6花被片を持ち、雄花は雄しべ6個、雌花には、短い花柱と緑色の下位子房がある」と説明されていたが、図が示されていなかった。そこで、ナガイモの花の写真を探したが、詳細が分かる写真は見つからなかった。
ナガイモ
ナガイモの花
撮影:7月5日
記 平成30年7月5日(木)