公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

アオツヅラフジ(カミエビ)を見る

719日(土)
 
 神奈川公園へ行く途中、小学校の垣根に巻きついているつる性の植物が目に映った。「またヘクソカズラかなぁ」と思った。しかし、よく見ると、葉は互生になっている。ヘクソカズラでないことが分かる。葉の形を見るとオニドコロに似ている。でもどことなく違っているようだ。
イメージ 1
試料とオニドコロが絡みあっている
 
特徴のメモ
 
オニドコロ
試料
葉のつき方
互生
互生
基部
へこみが深い
へこみが浅い
毛の有無
葉の表裏、葉柄、つるとも毛がない
葉の表裏、葉柄、つるとも毛がある
裏の葉脈上に密生している
葉の縁
全縁で毛はない
全縁だが縁に毛が密生している
つるの色
緑色
紫色がかる
 
 特徴をメモしてみると、違いが分かってきた。最初見たとき、オニドコとして疑わなかった。しかしどことなく変なので、花はないものかと探してみた。すると、近くに花らしいものが見つかった。その花を見て、オニドコロとは全く違うことに気がついた。メモから察してもこの二つは明らかに違っている。
 
試料
イメージ 2
花があり、葉は互生
 
イメージ 3イメージ 4
         葉の表:けがある                    葉の裏:毛がある
 
 調べてみると、アオツヅラフジ(カミエビ)らしいことが分かってきた。それにしてもよく似ている。花を見つけなければ、オニドコロとして見過ごしていたかもしれない。
イメージ 5
オニドコロ
 
 松江の花図鑑(http://matsue-hana.com/hana/aotudurahuji.html)によると、「北海道~九州の山野に生え・・・」とある。山野にあるものがどのような過程を経てここに来たのだろうか。この花は雌雄が別株だという。写真はどちらと判定したらよいのか難しい。花を見たとき、外側の花びらのように見えるものは萼で、本来の花はその内側にあるという。萼、花びらとも6枚というが、萼の6枚は確認が難しい。見かけでは3枚に見える。花びらの6枚は確認できる。また、花びらの先が2つに割れているのも分かる。
イメージ 6イメージ 7
     アオツヅラフジ(カミエビ):雄花           アオツヅラフジ(カミエビ):雌花
 
考察
 つる性の植物を追いかけていると、今まで気がつかなかったものが目に入ってくる。また、先入観で判断していたものが、よく調べると自分の間違いに気がつくようになる。
 
 
  記  平成26年7月19日(土)