公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

JR沿線の草木[クスノキ、トウネズミモチ、エノキ、ヘクソカズラ、シュロ、ススキ]

79日(月)
 
 フェンスの内側には大きな樹木が見える。この樹木は人が植えたものではないので、自然に出現してきたものと考えられる。どんな樹木か見ると、中央に3本見えるうちの一番左の細い1本の樹がクスノキで、残りはトウネズミモチのようだ。クスノキは、未だ若い樹で、大きなクスノキの幹のよう細かな割れ目の皮目が現れていない。また、葉も一回り大きく、硬く感じるので、よく見ないとクスノキとは分からない。
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 トウネズミモチの枝先を見ると、花期が終わったようで、花弁は落下し、雌しべだけが突き出た姿で残されている。  
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 下記を終えたトウネズミモチ

 1本のクスノキの葉の写真を撮って見た。大きなクスノキを見慣れていると、この葉がクスノキの葉とすぐにピーンとこない。幹を見ても、独特な皮目が現れていないので、余計に迷ってしまう。葉の長い3脈、縁の波うちなどを見ていくと、クスノキの葉に見えてくる。写真の中に1つだけ果実が見えていた。
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 クスノキの葉

 エノキの小さい樹がある。葉は互生し、楕円形で、先が尾状になって伸びている。葉の上の縁に鋸歯がある。クスノキやエノキの幼木は公園などによく見かける。背丈が低くても根がしっかり張られているので、抜くことができない。これらの果実は鳥に食べられ、種子が運ばれているようだ。
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  エノキ

 アサガオの葉に似た蔓性の植物がフェンスの網が見えなくなるほど覆い、絡みついていた。葉の幅が広いが、ヘクソカズラではないかと思い、花を探した。すると、中央が赤みを帯びた花が見つかった。よく見かけるヘクソカズラの葉は、細長く、アサガオの葉のような形をしていない。
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フェンスを覆ったヘクソカズラ

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 大きなシュロがあったと思ったら、その後ろにさらに大きなクスノキがあった。こうなると、一寸した薮に見えてくる。シュロは藪へ行くと必ず見かけるほど身近な植物である。しかし、花や果実を見かけることは滅多にない。以前、記録に残していないが。黄色みがかった大きな花が咲いたことがあった。当時のことはうろ覚えだが、大きな苞に包まれていたことは覚えている。牧野新日本植物図鑑によると、「雌雄異株・・・花被片は6、雄花には雄しべが6、雌花には雌しべが1個あって、・・・花柱は3つに分かれ・・・」とある。写真を見ると、雄しべも雌しべもない。このことからこれは果実になり始めていると思える。
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シュロとエノキ

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シュロの果実

 シュロを過ぎると、ススキが見えてきた。セイバンモロコシが咲いたが、ススキの開花はまだだと思って、あまり注意していなかった。昨年見たのが、914日で、一昨年が99日である。見るのが遅かったかもしれないが、それにしても今年は早過ぎはしないかと思った。下記の資料で、横浜のススキの開花期を調べると、昨年は99日、一昨年は91日、過去5年間で一番早かったのが、13年の821日である。どう見ても、今年は驚異的に早すぎるのではないだろうか。
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ススキ

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 ススキの小花

撮影:75

  記  平成3076日(金)