公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

JR沿線の草木「ヤブガラシ、オオイマツヨイグサ、ハゼノキ、ヤブマメ、センダン」

710日(火)
 
 ヤブガラシが咲いていた。ヤブガラシについて、一昨年細かな記録をしていた(資料)。それによると、「初期状態は雄性期で、雄しべが発達している。次に雌性期へ移行し始めると、花弁、雄しべが脱落し、雌しべが長くなる」という。花弁についてよく見ていなかったが、牧野新日本植物図鑑を見ると、緑色で、4個あるという。この写真では分からない。
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 途中で折られた太い茎があった。細長い葉が互生しており、葉の中央の主脈は白色を帯びている。この葉から判断して、これはオオイマツヨイグサと思われる。実のところ、マツヨイグサの仲間について分からないところが多い。オオイマツヨイグサは背丈がかなり高くなるのは見ていたが、折られた茎の断面を見て、こんなにも太くなるものかとは知らなかった。それにしても開花を前に、どこのどなたが、折ってしまったのだろうか。黄色い花をたくさん咲かせ、夜道を楽しませてくれただろうに、残念なことだ。
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 フェンスの向こう側にハゼノキに似た樹がある。確認のため葉を見ると、縁に鋸歯があった。ハゼノキの葉には鋸歯がない。過去にハゼノキを調べた時の資料1を見直すと、その中で、資料2を見ていた。そこで再度資料2をもう1度見ると、「葉縁は成木では全縁であるが、幼木では粗いきょ歯が出る」とあった。しかし、今見ている樹は幼木とは思えない。葉には毛がなく、枝は赤みを帯びていないので、ヤマハゼ、ヤマウルシ、ウルシでもなくなる。やはり、ハゼノキになるのだろうか。
後日、改めて葉を見直すと、ハゼノキは奇数羽状複葉をした葉が互生しているが、この樹は23回奇数羽状複葉である。従ってハゼノキではなくなった。全体を見渡していると、この樹はセンダンに見えてきた。この後に見たセンダンと比べてみると、やはりセンダンでいいようだ。
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ハゼノキ?

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 ハゼノキ?の葉

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23回奇数羽状複葉になっている

 この3出葉はマメ科の植物であることが分かる。恐らくヤブマメだろうと思うが、花がないので、決め手に欠ける。下記の昨年撮影した写真と比較してみた。葉は丸みを帯びた三角形に近い形をしている。中央よりやや下の部分の幅が一番広く、3出葉が目立つ。ヤブマメの葉に似ているものにトキリマメやタンキリマメ、ツルマメがある。資料23によれば、トキリマメやタンキリマメの葉の裏には黄色い腺点があるというが、この葉にはこの腺点がない。更に、資料4では、ツルマメの小葉は狭卵形〜披針形となっているが、この小葉は丸みを帯びた三角形に近い形をしている。以上のことから、このマメ科の植物はトキリマメやタンキリマメ、ツルマメではなくなる。やはりヤブマメになるようだ。花が咲くのを楽しみにしたい。
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ヤブマメ

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 ヤブマメの葉

 奇数羽羽状複葉をした低木があった。葉の形からセンダンであろうと思われる。いつも見るセンダンは大きい樹なので、低木だと、見かけが違うので、確信が持てない。下記の資料で写真を確認してみた。間違いないようだ。センダンは剪定に強く、強い選定をしても、次の年にはかなりの葉をつけ、元へ戻ってくる。また、秋には葉が落ちるというより、枝ごと落ちてくる。今見ているセンダンもたくさんの葉をつけている。
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センダン

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センダンの葉

撮影:75

  記  平成3078日(日)