公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

三ツ池公園「イヌコウジュ、イヌトウバナ、キンミズヒキ、コヤブタバコ」

629日(金)
 
 雨の日が続くと、観察に出かけることもできない。その為もあり、このところ、三ツ池公園から足が遠ざかっていた。前回も、日にちがたちすぎたため、ヒメシャラの花期を逃してしまった。今日は、モッコクの花が気になっている。
 何時ものように南門から入り、冒険の森を目指した。冒険の森には気になっているモッコクがある。坂を上り始めると、左側のケヤキの斜面にイヌコウジュと思われる葉が見えた。イヌコウジュの花は8月の下旬ごろから咲いてくるので、今は葉を見て判断しなければならない。この葉を見ると、毎年混乱するのがイヌコウジュか、イヌトウバナかである。葉の形を見ると、イヌコウジュは細長い楕円形なのに対し、イヌトウバナの葉は円形に近い楕円形にいなっている。しかし、形だけでは判断が難しい、以前調べた資料を基に見直した。イヌコウジュの鋸歯を見ると、79つい確認でき、先が鋭角になっている。
イメージ 1
イヌコウジュ

イメージ 2
 イヌコウジュの葉:鋸歯が79個

 1株のイヌコウジュを撮影し、近くを見ると、もう1株あるように見えたので、こちらも撮影した。ところが、イヌコウジュと思って撮影した写真を見ると、先ほどの写真と様子が違うように見えた。葉の形は先ほどより円形に近い。鋸歯は45対で、先が鈍角で、丸みがかっているようだ。これは、イヌコウジュとは別物の可能性が高い。すぐ近くに、もう1種類葉の様子が似ているものがあった。ただ、こちらは単葉に見えるが、よく見ると複葉なので、キンミズヒキと分かった。そこで、もしかしたら、今見ているものはまだ複葉になっていないキンミズヒキかと思えた。
試料1
イメージ 3
もう1つのイヌコウジュと見たもの

試料2
イメージ 4
 イヌコウジュに見えた2つ目のもの・・・キンミズヒキ

 しかし、どうも引っかかることがあり、納得できなかった。そこで、2種類の葉の写真を拡大して、比べてみた。すると、違いが見えてきた。

 
試料1
試料2
葉の形
円形に近い楕円形
細長い楕円形
鋸歯
45対で、先が鈍角で、丸みがある
910対で、先が鋭角で、尖っている
葉の基
円形
楔形
葉柄
長い
短い

 やはり、この2種類は違っている。試料2はキンミズヒキで、試料1はイヌトウバナになりそうだ。花が咲くのを楽しみにしたい。
イメージ 5
試料1の葉の裏
 
イメージ 6
試料2の葉の裏・・・キンミズヒキ
 
 1つの課題が解決した。更に坂を上ると、ガンクビソウと思われるものが見えた。長い茎の先、首を曲げたようにした姿が特徴的である。しかし、1年経つと、昨年の記憶は消えている。三ツ池公園の記録を見たが、この公園でガンクビソウは見ていなかったようで、記録がなかった。下記の資料を振り返ると、この時、ガンクビソウか、コヤブタバコかで迷っていたことが思い出される。花の後ろにある苞葉の数が決め手になっていたことを思い出した。この花の後ろの苞葉の数は多いので、ガンクビソウでなく、コヤブタバコになるようだ。
イメージ 7
コヤブタバコ

イメージ 8
 コヤブタバコ

撮影:626

  記  平成30627日(火)