三ツ池公園「イヌワラビ、モッコク、キバナノマツバニンジン」
6月30日(土)
シダの仲間を探しながら坂を上がると、こういう時はなかなか見つからない。ベンチ近くへ来ると、ようやく1種類があった。何を手掛かりにしてよいか分からないので、特徴をチェックした。
1.葉身33cm、葉柄23cm、羽片16cm、小羽片3.5cm
2.小羽片は20対以上ある
3.小羽片に鋸歯がある
4.羽片の先は尾状に長く伸びている
5.葉軸、羽軸、中肋には紫色の線が走っており、それぞれ基部でつながっている。
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この結果を基にして、阿部正敏さんの「葉によるシダの検索図鑑」を利用して検索した。
2回羽状複葉、小羽片浅裂~中裂、葉身上部細くなると検索すると、イヌワラビ、ヒロハイヌワラビ、カラクサイヌワラビの3点に絞られ、更に、解説文を読むと、ヒロハイヌワラビ、カラクサイヌワラビの2点については、小羽片の基部が耳状に突出するとあった。試料をよく見たが、基部の耳状が不明の
ようであった。従って、このシダは残されたイヌワラビになってくるようだ。牧野新日本植物図鑑でポイントを確認したら、ほぼ該当していた。
イヌワラビ
イヌワラビの羽片・葉軸・羽軸
次に、冒険の森へ入って行き、今日気になっていたモッコクを見た。もう咲いているのではと思っていたが、花が見つからなかった。そこで、さらに良く見直すと、数輪だけ咲いていた。やはり、まだ早かったようだ。下記の資料を見ると、「両性花の株と雄花だけの株がある」と記載されていた。また資料2でも、「ふつう両性だが、雌雄異株、雄花だけをつける株もある」と記載さえていた。今までは、両性花とばかり思い、雄花の株があるということは初めて知った。すると、雄花株がどうなっているのか知りたくなった。資料2では、「多数の雄しべが3列に並ぶ」とある。今見ている樹は花弁が5枚あり、中央に先が緑色をした、めしべがあるので、両性花になる。今まで撮影した中で、雄花がなかったか調べ直すと、昨年雄花を見っていた(資料3)。昨年は、モッコクに雄花があるとは知らず、意識していなかった。
モッコク
モッコク:両性花
モッコク:雄花 29.7.4撮影
冒険の森から丘の上広場へ来た。ここには休憩所がある。休憩所の下を見ると、斜面のキクイモが大きくなってきていた。このキクイモを見て、キクイモ、ヒメヒマワリ、キクイモモドキを考えたことが思い出される。下にはヤマナラシの樹が2本あるが、キクイモなどが蔓延っているので中へは入れないので、ここの横を通り過ぎようとした時、ムラサキシキブの果実が目に入ってきた。まだ緑色で、直径が2mmほどで小さい。それでも、アップ写真で見ると、綺麗に映っている。
ムラサキシキブの果実
パークセンターへ通じる坂道を横切り、奥へ進んだ。ここにはメドハギが大きくなってきていた。花はまだ早いと思ったが、一応、葉をかき分けてみた。残念だが、まだ、花の時期ではなかったようだ。ここの叢にはピンクの花をつけたネジバナや黄色い花をつけたキバナノマツバニンジンが咲いている。これらの花は、先日も確認している(資料)。キバナノマツバニンジンの名前が長く、なかなか覚えられない。
メドハギ
キバナノマツバニンジン
撮影:6月26日
記 平成30年6月28日(木)