公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

この花はトウバナになるか?

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  坂道を水田へ向かって下りていた。途中で、木陰に小さな青い花を見かけた。写真を撮ろうとすると、最初見かけた園児が保育士さんに付き添われて下りてきた。危なさそうに見えたが、しかりした足取りで下りて行った。その間、写真撮影は一時中断した。何度も撮り直したが、薄暗いせいか中々焦点が定まらなかった。
 
試料
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 三角形とも菱形とも思える葉が対生している。茎には、先が下向きに丸まった短い毛がある。思い付いた名前はヒメジソである。ヒメジソの資料を当ると、花のつき方が少し違うようである。資料には似ているものとしてイヌコウジュが出ていた。ヒメジソとイヌコウジュはよく似ている。葉の縁の鋸歯の数や上唇に当たる花弁の形などが比較対象になっているが、どちらと比べて見ても試料には違和感がある。花のつき方がよく分かるような写真を撮っておけばよかったが、この写真では花が輪生であるように見える。

 
 昨年の資料を調べて見ると、929日に同じようなことを考えていた。その時はイヌコウジュではないかと思っていたが、後日検討し、「花が輪生していること、萼にある開出毛が長い」点を見てイヌトウバナに変更していた。


 そこで、イヌトウバナを候補にしてみて、昨年の写真を見ると、試料は萼にある開出毛が、昨年のもののように長くはない。また、開花の時期を考えてもイヌトウバナとも違ってくる。振出しに戻ってしまった。
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イヌトウバナ 昨年のもの:開出毛が長い

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試料 開出毛が短い

 シソ科のトウバナ属で調べると、トウバナ、イヌトウバナ、ヤマトウバナ、クルマバナ、ヤマクルマバナがあった。その中で開花期を調べると、トウバナだけが5月~8月であり、その他は7月以降になっている。

 
 以上から考えると、試料はトウバナになってくる。トウバナについて調べると、花弁の色が淡紅色となっている点が気になるが、他は一致しているようだ。
イメージ 4
 試料:トウバナ?

撮影:512

  記  平成28513()