4mを越すオオブタクサ
9月11日(月)
キクイモとキクイモモドキについて、花だけを見ていた間はほとんど区別がつかなかったが、葉のつき方や形を見ると、違いが分かりかけて来た。1つ学んだ気をしながら花の広場の入口へ戻ってきて、木陰のベンチで休んだ。
先日、ベンチの後にオオブタクサがあるのを見ている。先程、藪の中へ侵入したオオブタクサが花を付けた光景を見てきたので、ここでも花が咲いているのではと思って、後ろを見た。後ろの光景を見た時、唖然とした。目は、オオブタクサの花より、その背丈に圧倒された。「こんなに高く成長するものなのか」と思った。4mは越えていると思う。この分だと茎も太いのではないかと、目を下に移した。太く、縦方向に筋が走り、毛が伴なっている。ここの部分だけ見ていると、とても草本とは思えない。計測すると、直径が2㎝あった。花は高い上の方に咲き出していた。
4mを越すオオブタクサ
オオブタクサの茎
この蔓性の草の名前は何だったろうか。花は見られない。1度見たことがあり、シダの仲間だった気がする。過去の資料を見ていくと見つかった。「カニクサ」と記してあった。牧野新日本植物図鑑によると、関東地方以西の山野に普通見られるつる状の多年性草本で、地上部は全てが葉であるという。「すべてが葉である」との意味よく分からなかった。この長いものが1枚の葉になるものかと想像して見たが、自信がないので、調べると、多くの資料はあいまいな表現であったが、下記の資料に明確に1枚の葉と書かれていた。この草はシダの仲間で、複葉のように見えるが、1枚の葉らしいことが分かって来た。名前の由来について、「牧野新日本植物図鑑では、「子供がこの蔓でカニを釣ることがあるためで」との説明があった。
カニクサ
再び土手にセンニンソウの花が見えてきた。センニンソウ、ツリガネニンジンは今最盛期であることが分かる。ここの土手には、先日コマツナギが見られた。そろそろ花が終わるのではと思いながら進んで行くと、花がまだ残っていた。残っていたというより、以前より多くなっている気がした。ただ花そのものは枯れ始めたのもあり、褪せてきていた。コマツナギはマメ科で、花の形は蝶形花である。コマツナギの蝶形花については1度確認したが、余り記憶に残っていない(資料1)。蝶形花は旗弁、翼弁、竜骨弁から成り立っている。この3つを確認しようと花を見た。旗弁は分かるが、翼弁、竜骨弁が見えない。普通のマメ科の花の旗弁は上へ向かっているが、コマツナギの旗弁は下向きに、伏せた様になっている。資料の写真を見直してみると、焦点が合っていないが、旗弁は立ち上がり、竜骨弁は明確でないが、翼弁は横へ開いている。この形と今見ている花の形が少し違っている。何故なのか、調べてみたが、このことについて書かれた資料は見つからなかった。調べていると、トウコマツナギというものが出て来た。トウコマツナギについて、資料2を見ると、鮮明な写真に「旗弁、翼弁、竜骨弁」が記されていて、「雌・雄しべが出ると竜骨弁・翼弁は落ちる」と説明されていた。どのコマツナギの小花を見ても、翼弁、竜骨弁が見えないのは、このことが原因なのかもしれないと思えてきた。コマツナギの花も雌・雄しべが出ると竜骨弁・翼弁は落ちるのではないかと思うが、コマツナギについてはこのこと記されていなかったのが、不思議に思た。若しかしたら、コマツナギと思っているこの花はトウコマツナギの疑いがあるかも知れない。また、1つの課題が生まれてきた。
コマツナギの小花
コマツナギの小花
コマツナギの花
撮影:8月27日
記 平成29年9月6日(水)