キクイモとキクイモモドキの違い
9月10日(日)
里の広場の奥の突き当りにアカメガシワがある。アカメガシワは雌雄が別株で、ここには両方の樹がある。しかし、雌株の方は枝か高く、見難いので、いつも見るのは雄株になって仕舞う。雄株の枝には冬芽が出来ている。この冬芽は裸芽なので、沢山の柔らかい毛で覆われている。よく見ると、4枚ぐらいの葉が毛で包まれているように見える。
アカメガシワの冬芽
花の広場へ入り、しばらく見ていないヒメシャラを見に行った。ここへ来ると、何時もこの樹はヒメシャラだったか、ナツツバキだったか迷ってしまう。目立った特徴を覚えていないせいかもしれない。坂を上って、ヒメシャラの樹を見た。葉を見て、「この樹は確かにヒメシャラなのかなぁ」と思ってしまった。葉を見ると葉脈が紫色を帯びている。今までヒメシャラの葉を注意してみたのは花時だった。過去の写真を振り返って見たが、葉脈は紫色を帯びていない。ヒメシャラの葉脈は本当に紫色を帯びるのだろうか。疑問に思い、調べてみたが、このことに触れた資料は見つからなかった。
ヒメシャラの葉
ヒメシャラの確信が持てず、果実を見た。果実は丸みを帯び先が細まっている。ナツツバキの果実に似ているが、ナツツバキの果実は先が細く伸びている。大きさを計測すると、高さが2㎝、幅が1.2㎝で、幅がナツツバキよりひと回り狭かった。最後に幹を見た。幹の樹皮は薄く縮れるように剥がれ、剥がれたところは赤褐色になっている。果実や幹を見ると、この樹はヒメシャラになると思えるが、葉の葉脈の色だけが気になる。
ヒメシャラの冬芽
ヒメシャラの幹
花の広場の奥にキクイモに似たものがある。前回も、キクイモか、キクイモモドキか、またはヒメヒマワリかと考え迷った末、キクイモモドキとした。しかし、まだ不安がある。再確認の意味で、見直した。葉は花の下の葉まで対生になっている。確かに、キクイモモドキになりそうだ。ここで、この葉と、先程見てきたキクイモの葉を比べてみた。
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キクイモ
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試料
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葉の形
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丸みのある楕円形
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細長い三角形に近い
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葉の鋸歯
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浅い鋸歯で、先が丸い
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鋭い鋸歯で、先が尖る
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葉のつき方
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上の方は互生
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すべて対生
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表面
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短い毛が密生
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短い毛が疎ら
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裏面
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短い毛が密生
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毛は葉脈上
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やはりこの2つは明らかに違っている。試料はキクイモモドキになるようだ。
試料
試料の葉の表
キクイモの葉の表
試料のの葉の裏
キクイモの葉の裏
試料:すべての葉が対生
キクイモの葉:上は互生
撮影:8月27日
記 平成29年9月5日(火)