舞岡公園「ツリガネニンジン、ハンゲショウ、オミナエシ、コマツナギ、ヤブソテツ、ツルボ、クサギ、キンミズヒキ、ミソハギ」
8月27日(月)
沼の奥に入っていくと、ツリガネニンジンが咲いていた。この辺は早春にフクジュソウが咲いていたところのようであるが、その面影はない。ツリガネニンジンの線状の萼には鋸歯があるというので、写真の萼を拡大してみた。やはり凸になった鋸歯のようなものが見える。
萼の鋸歯
ツリガネニンジンの花
沼にはハンゲショウが生い茂っているため水面が見えない。ハンゲショウの葉は白色の化粧がなくなり、元のの緑色に戻っている。花序を見ると、直線状になり、斜めに立ち上がっている。花が咲き終わるまでは花序は曲がっていて、咲き終わると、花序が直線状に伸びるというが、確かにそのようになっている。
花序が斜めに伸びている
オミナエシのある一角へ来た。先程オトコエシを見た時、恐らくオミナエシも咲き出しているのではと予想したが、見ると、予想通りであった。花冠の先はオトコエシと同じように5烈し、先は外側へ反っている。牧野新日本側物図鑑で同じように調べると、「花冠は5裂し、筒部は短い。雄しべは4個。雌しべは1本」と全く同じように書かれている。雄しべ4本は確認したが、雌しべは写真ではよく分からなかった。
オミナエシの花
オミナエシの小花
道の反対側を見ると、コマツナギが横へ広がっていた。葉が多いので花があるかと探すと、見つかった。大きな旗弁が立ち上がり、翼弁が翼のように開いて、その下に竜骨弁がある。拡大してみると、花弁には短い毛があるようだ。
コマツナギの小花
ヤブソテツが見える。綺麗な緑色をしている。今まで見て来たヤブソテツは黄色味を帯びているものが多かった。中軸、羽軸に黒っぽい溝が見える。羽片は15対数えられた。頂羽片は際立って大きく、1対の耳(出っ張り)が見られる。
ヤブソテツ
下を見ていると、上にあるクサギを見過ごしていた。蕾、咲いている花、枯れた花が入り混じっている。個々に見ればそれぞれの趣があるが、こう混ざっていると、汚らしく見える。小花を見ると、面白いつくりをしている。黄白色の蕾のように見える苞葉の中から赤みがかった長い花柄を出し、その先に花が付いている。
クサギの小花
少し進むと、この辺一帯にはキンミズヒキが咲き誇っている。キンミズヒキは今盛りで、行くとこ行くとこで見かける。ヤブランが見えた。この花もよく見てきている。ツルボに似ているが、こちらの方が頑丈そうに見える。花被は6枚で、3枚が花弁で、残りが萼だという。
畑側にミソハギが咲いている。先日も既に花期が過ぎたと思ったが、間違いのようで、まだしばらく続きそうに見える。ま直ぐ伸びた茎に葉が対生し、先の方にピンクの花をつけている。牧野新日本図鑑によると、「萼は稜線のある円柱形で上部は6片に分かれる」という。花の下を何気なく見ていて、これが萼になるのかと知った。「牧野さんは細かいところまでよく観察しているなぁ」と驚いた。花弁は6枚という。よく見ないと分からない。
ミソハギの花と萼
撮影:8月15日
記 平成30年8月25日(金)