公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

舞岡公園「リョウメンシダ、イノデ、オトギリソウ、 ヤマブキの果実オトコエシ」

826日(日)
 
 このシダはリョウメンシダのようだ。今までシダには目をやっていなかったので、ここにあるとは思わなかった。リョウメンの名前が付くように、どちらが表か裏か分からない。葉身は2回羽状複葉で、小羽片は更に裂片に分かれる。中軸、羽軸の表面には浅い溝が入っていて羽軸の付け根で合流している。裏面になると、中肋には浅い溝があるようだが、中軸、羽軸には見られない。小羽片は深い切れ込みがあり、裂片が対生しているように見える。大きく拡大すると、シダの葉のイメージから、普通の草の葉に見えてくる。柄の根元には薄い紙のような鱗片が見える。胞子嚢はと、葉の裏を見たが、見当たらなかった。
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リョウメンシダ

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葉の表

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葉の裏

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柄の鱗片
 
 このシダはイノデになるのだろうか。葉身は2回羽状複葉で、羽片の表面は艶があり、小羽片の先は細い刺状になっている。中軸の表裏には糸状鱗片が絡みついている。裏面になると、中軸だけでなく、羽軸にもたくさんの糸状鱗片がある。胞子嚢は中間より縁寄りに分布している。810日、四季の公園で見たイノデと比べてみると、ほぼそっくりに見える(資料)。


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イノデ葉身

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葉身の表面

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葉身の裏面
 
 この枯れ始めている花はオトギリソウだろうか。オトギリソウのイメージはこれほど背丈がなかった気がする。あやふやなので、以前に見た記録をたどり、下記の資料を見つけた。そこでは、「葉は対生で、角がなく、丸みがある。葉、蕾等全体に黒い点がたくさんある」と記録している。葉を拡大してみると、黒い点がたくさん見つかる。
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オトギリソウ

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 オトギリソウ

 黒い果実が見つかった。これはヤマブキの果実である。見ると4つある。まだ1つも落ちていないようだ。四季の森公園などでは八重のヤマブキが咲いていた。こちらは一重のヤマブキだと思った。下記の資料を見ると、「八重のヤマブキは種子をつくらない」という。
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 ヤマブキの果実

 この小さい白色の花はオトコエシではないだろうか。こんなに早く咲き出すのだろうか。葉を見ると、オトコエシ独特の形をしている。花は咲き始めたばかりで、蕾が圧倒的に多い。オトコエシが咲き出したことは、近くにあるオミナエシも咲き出したと思われる。このオトコエシは未だそれ程大きくはないが、これからまだ一回り大きくなってくると予想される。牧野新日本側物図鑑によると、「花冠は5裂し、筒部は短い。雄しべは4個。雌しべは1本」と書かれている。しかし、よく確認できなかった。
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オトコエシ

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オトコエシの葉

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 オトコエシの花

撮影:815


  記  平成30824日(金)