三ツ池公園「ハナズオウ、ショウゲツ(松月)」
4月24日(火)
サクラの丘でいろいろなサクラを満喫し、丘を下って来ると、紅白のハナズオウが見えた。花を見ると、何方も末期で、枯れたり、萎れたりした花ばかりになっていた。花のつくりが分かりそうな花を探して撮影した。ハナズオウはマメ科で、マメ科の花は蝶形花である。ところが、このハナズオウの花を見ていると、蝶形花の形が分かってこなかった。そこで資料を見て検討すると、下記の資料では、「蝶形花に似ているが、旗弁が最も小さく、翼弁の内側に位置する点が異なる。」との記述があった。この記述を基に、花を見たが、旗弁、翼弁、竜骨弁が完全に揃っている花は見つからなかった。葯が出始めてきているので、いずれかが落ちて仕舞ったのかも知れない。そこで、過去の写真を引き出し確認してみた。すると、旗弁は翼弁の内側にあり、竜骨弁が前へ突き出ているのが分かった。
紅白のハナズオウ
紅色
白色のハナズオウ
過去の写真
中の池沿いにいろいろなサクラがあるが、既に、多くのものは花を終えてしまっていた。その中で、ショウゲツ(松月)が花を残していた。ほぼ白色だが、薄らとピンク色が混ざっている。直径が4~4.5cmと大きく、フゲンゾウ(普賢象)やヨウキヒ(楊貴妃)の大きさに匹敵している。萼筒は緑色で、萼には鋸歯がある。ショウゲツ(松月)についての資料は乏しく、「花の中心部は白色を帯び、外弁の縁は紅色を帯びます」との説明ぐらいしか見つからなかった。
ショウゲツ(松月)
ショウゲツ(松月)の花
サクラから離れ、里の広場へ来た。ここで見るものはアカメガシワである。以前は奥のアカメガシワを見ていたが、樹が大きく、花や冬芽が高い位置にあるので、最近は伐採後成長の著しい入り口付近のアカメガシワを見るようになった。真直ぐ伸びた細い枝に幅広の葉が付き、アカメガシワらしくなってきた。頂部に出ている新葉はアカメガシワの名前の通り、赤みを帯びている。
アカメガシワの新葉
ヌルデとミズキの幼木が近くにある。この2種類から新葉が出始めた時、何方も何の樹かはっきり分からなかった。その内、ミズキについては冬芽の名残を思い出し、分かったが、ヌルデについては今日この葉を見るまで分からなかった。ヌルデの若い幹は赤みを帯び、葉は奇数羽状複葉で、葉軸に翼がある。小葉には柄がなく、縁には鋸歯がある。
左:ヌルデ 右:ミズキ
ミズキの幼木
直ぐ近くのエゴノキを見ると、長い柄が出て、その先に緑色の小さな蕾が付いていた。エゴノキは、3月4日には、まだ小さな冬芽の姿だった。まだ2か月経過していない。それなのにこんなに早く成長するものだろうか。自然の動きは、知らないうち進むので、驚異的である。
直ぐ上のクリの樹を見ると、枝の先端に赤みを帯びた塊が見えた。最初は蕾と思ったが、つい先日、これがクリメコブズイフシによる有害な虫こぶと知った。別の枝の先端を見ると、新葉は出ているが、蕾はまだ出ていないようだった。
クリ:クリメコブズイフシによる有害な虫こぶ
クリの新葉
撮影:4月13日
記 平成30年4月21日(土)