公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

カモジグサを調べる

5月23日()
 
イメージ 1
カモジグサ
 
 カモジグサとはどんな花なのか追求してみた。カモジグサは花壇、空き地、藪の入り口・・・といろいろなところで見ることが出来る。穂が出てくると、お辞儀をしているように一方向へ傾くので、誰でもカモジグサが咲いていることに気づく。しかし、穂をつけないとき、穂が落ちたときになると、どれがカモジグサだったか分からなくなる。似ている仲間が出てきては消え、出てきては消えているからである。
 
観察メモ
穂の長さ 約26cm
葉 長さ25cm 巾1.5cm 
苞頴 10mm 2枚 先端が2mmの芒
小穂 13対  2.2cm(芒を入れない) 芒 2.3mm 
外頴 1.0cm
内頴 1.0cm
小花 6mm 7
 
 葉は先が次第に細くなっていく。 葉の先から基の方へ指で触ってみると、かさつく感じがする。表裏とも同じである。「葉の面に刺のようなものがあるか」と思い、見ると刺の存在は分からない。ルーペを使ってみた。それでも分からない。最後の手段として、接写写真を撮り、拡大してみた。短い刺のようなものがあるように見える。これが指で撫でたとき、かさつく原因だと思える。
イメージ 2
先が次第に短くなる
 
イメージ 3イメージ 4
            葉表                              葉裏
 
 葉は茎を抱くように包んでいる。包んでいるところは小さな耳になっているといえるのだろうか。葉鞘の先端は輪状に黄緑色になっている。内側の葉舌は、高さは1mmぐらいで低い。先端は平らだが、細かな切れ目が入っている。
イメージ 5イメージ 6
          茎を包む                       葉鞘の先が黄緑色
 
イメージ 7
葉舌
 
 小花はどのようになっているのだろうか。詳細を知るのには、丁寧に解体してみていく以外にはない。
まず、扁平になっている小穂の苞頴を見る。2枚とも同じ形で同じ大きさをしている。先端は2mmほどの芒となっている。
イメージ 8
小穂
 
イメージ 9
2枚の苞頴は同じ大きさ
 
 苞頴を取るとその中に小花が納まっている。外側は外頴で、先には長い芒がついている。その外頴にはり付くように内頴がついている。この外頴と内頴の間に花の本体の雌しべ雄しべが入っていること
なる。花によっては、既に雄しべがむき出しになっているものもある。イメージ 10
イメージ 11           小花:外頴側                       小花:内頴側 
 
 外頴と内頴を注意深く針で広げてみると、軸が緑で、頭が白色のものが見えてきた。形から考えて、雌しべであると考えられる。雄しべはと探してみたが、見つからない。
イメージ 12
雌しべが見える
 
 外側から雄しべが見えていそうな5番目の小花を取って詳細を見ると、細い糸の先に白色の葯のようなものがついている。2本ぐらいしか見えない。これが雄しべであるらしい。
イメージ 13
上に見えるのが雄しべか?
 
 外頴、内頴を入れて小花全体の写真を撮ると、花らしく見えてきた。これがカモジグサの花であるのではないかと思える。
イメージ 14
カモジグサの花
 
考察
 何とかたどり着いた気がした。しかし、雄しべの存在、つき方が明確になっていない。雌しべ、雄しべはどの小花にも存在するのだろうか。まだ、、調べることは山積している。 
 
 
  記  平成26年5月23日()