舞岡公園「ネムノキ、コヌカグサ、ヤブマオ、アカシデ」
7月24日(火)
以前、ネムノキの小花を調べたことがある。下記の資料1によると、「1個の小花を採ってみると、雄しべの根元は透き通るような淡黄色の苞に包まれ、そこから8本の雄しべが長く突き出ていた。雄しべの先はピンク色に染まっていて、これがネムノキの花の色になっている」と書いていた。その時、雌しべについては触れていなかった。今回撮った写真で雌しべを確認したが、やはり不明であった。資料2を見ると、「雄性先熟なので、雄しべが先に花粉を出して萎れてくると、雌しべが姿を現します」と紹介されていた。花の最盛期では雌花が見られないのかもしれない。
ネムノキ
ネムノキの小花
この草の名前は何というのだろうか。一見カゼクサではと思ったが、カザクサが咲くには早すぎる。小穂を見ると1つの小花からなるように見える。カゼクサの小穂には数個の小花があるので、カゼクサとは違っている。次に浮かんだのはヌカボである。しかしヌカボの花序を見ると、枝がほとんど開かない。検索の手掛かりがなく、「ヌカボに似たもの」で検索すると、「コヌカグサ」が出てきた。写真を見ると、よく似ている。コヌカグサの枝は開いている。葉舌は長く、周りの毛がない。小花は細長い楕円形で、ノギがない点などはよく似ている。試料はコヌカグサになるようだ。
試料
試料の葉舌
試料の小花
再びヤブマオが出てきた。これが出てくると、どうしても雄花を探したくなる。今日も何回か探してみたが、見つからなかった。これが今日の最後となる。どこの花を見ても、やはり雌花である。ヤブマオはいろいろなところで目にするのだが、こんなに雄花は見つからないものだろうか。下記の資料をみると、「通常,雌花(めばな)だけをつけ,受精せずに無性生殖によって種子を生産する」と記述されていた。この記述を見ると、ヤブマオの雄花は滅多に見つからないような気がしてきた。
ヤブマオの雄花
ばらの丸の橋でアカシデの果実を見た。この果実を見るのも久しぶりである。苞葉を捲ってみると、緑色の果実がよく見えるようになってきた。大きくなった証拠である。
アカシデの果実
撮影:7月7日
記 平成30年7月19日(木)