公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

四季の森公園「アイノコセンダングサ、ユウガギク、チカラシバ、ザクロソウ」

1028日(日)
 
 アメリカセンダングサによく似た花が出て来た。この花の頭花の下の総苞を見ると、放射状に伸びていない。従って、これはアメリカセンダングサにはならない。花の一部に白色のものが見えるが、よく見ると、これは舌状花ではない。するとシロノセンダングサでもなくなる。残されたのは、コセンダングサとアイノコセンダングサになる。この2つはどこが違うのだろうか。こう考えると、センダングサの仲間について、正確にとらえられていなかったことが分かって来た。そこで、もう一度調べ直して、整理してみた。
・シロノセンダングサには白色の舌状花がある。
・アイノコセンダングサの白色の花は大きい筒状花である。
コセンダングサは白色の筒状花はなく、すべて黄色い筒状花である。
このように整理して見ると、白色に見える花が舌状花か筒状花かで違ってくることが分かって来た。この花の白色の花は筒状花だったので、この花はアイノコセンダングサになるようだ。
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白色の花は筒状花であった

 
 先週見たユウガギクの大群生を再び見た。先週も書いたが、これほど沢山のユウガギクが一か所に咲いている光景は滅多に見る機会がない。まだまだ咲き続けるであろうが、先週より花は衰えている。もう1度冠毛の有無を調べてみた。
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ユウガギクの群生

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ユウガギクの花

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ユウガギクの舌状花、筒状花の冠毛:殆どない
 
 此処の草原にチカラシバが群生していたが、今は殆ど刈り取られてしまっている。残されたチカラシバの記録を撮っておこうと撮影した。この一株から数十本の穂が出ているようだ。また、1本の穂にも小花が沢山ついている。この株が彼方此方にあったのだから、出来る種子の数といったら、無数に近い。「こうやって命を繋いでいるのだなぁ」と思うと、正しく自然の驚異を感じる。この果実が熟すと、人の衣服についてくる。今は、未だついてこないところを見ると、熟していないようだ。1つの小花を取り出してみた。長いノギのようなものが何本もある。小花はどんなつくりをしているのだろうか。この写真を見ていても皆目分からないので、資料に当たった。下記の資料によると、小穂の下にある剛毛は総苞になる。資料の写真を見ていると、チカラシバの小花の様子が分かって来た。下から見ていくと、第1苞頴、第2苞頴があり、その内側に第1小花の護頴、その内側にあるはずの第1小花は退化している。その内側に第2小花の護頴、その内側には第2小花がある。その第2小花を包むように第2内頴がある。複雑に思える小花のつくりが、整理しながら見ていくと、絡んだひもが解けるように解けて来た。
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チカラシバの大きな株

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チカラシバ1本の穂

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 先日ザクロソウを見たが、花をよく見ていなかったので、再度、花を見に行った。畑に着くと、先日見ていたので、ザクロソウは直ぐに分かった。花は白色の小さな花だった。先日、「花被片は5枚」ということを調べておいたので、確認すると、確かに5枚確認できた。しかし、雄しべや雌しべの確認は難しかった。
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ザクロソウ

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ザクロソウの花
 
撮影:1020

  記  平成301024日(水)