公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

四季の森公園「シャクチリソバ、チャノキ、シラヤマギク」

1029日(月)
 
  先日、大きなソバの花が咲いていたが、その時は名前が分からなかった。後で調べると、シャクチリソバと分かった。名前が珍しいので、語源を調べると、ウィキペディアでは、『シャクチリの語源は不明だが、「本草綱目」に用いられた種名であり、牧野富太郎が和名として命名した」とある。一方下記の資料1では、「生薬名の赤地利(しゃくちり)の漢名を日本語読みにして、花が蕎麦(ソバ)に似ることから・・・」と説明されている。どちらにしても「シャクチリ」については説明がなかった。先日は、「5枚の花弁(実は萼)がよく分かる」と書いていた。資料2によると、シャクチリソバは薬用として栽培されていたものが、逸出し、野生化しているという。
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シャクチリソバ

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シャクチリソバの小花
 
 シダを観察した藪の入口へ入ると、白色の花を咲かせた小さな樹が1本あった。花は下を向いている。先日、ハマヒサカキの葉を見ていた時、直ぐにハンマヒサカキの名前が浮かばず、チャノキの名前が浮かんだ、そんな訳で、この花を見た時、こちらが本来のチャノキではないだろうかと思いついた。昔はよく見たことがあったが、最近は滅多に見ることがない。葉は互生で、短い柄がある。楕円形をしており、縁に鋸歯がある。写真の花は完全に開花していないので、花弁の枚数は数えられないが、牧野新日本植物図鑑によると、萼、白色の花弁がそれぞれ5枚という。牧野新日本植物図鑑では、「チャ」と呼んでいる。チャ、チャノキ、本当の名前はどちらなのだろうか。
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チャノキ

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チャノキの花
 
 この白い花はノコンギクになるのだろうか。何回か、四季の森公園を訪れているが、まだ、ノコンギクの姿を見ていない。ユウガギクを見ては、そろそろノコンギクではないかと、冠毛を見たりして確認しているが、一向に見つからない。似たものに、早くから咲いているシラヤマギクがあるが、このシラヤマギクと、このノギクが紛らわしい。シラヤマギクは舌状花の枚数が少なく、不完全な形をしており、茎の下へ行くほど葉が大きくなっている。頭花の大きさはこのノギクとほぼ変わらない。このノギクの下の葉を見ると、シラヤマギクのような大きな葉がない。舌状花、筒状花の冠毛を調べると、どちらも長い。ノコンギクの可能性もあると見たが、舌状花の数を考えると、このノギクはやはりシラヤマギクと見た方がいいようだ。
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シラヤマギク

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シラヤマギクの花

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シラヤマギクの葉

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舌状花、筒状花の冠毛

撮影:1020

  記  平成301024日(水)