公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

木肌が剥げた樹木 ナツツバキ・ヒメシャラを追って

27日(金)
 
 樹木を見ていると、木肌がはがれて斑点模様になっている樹を見かける。身近なものではサルスベリがある。さらに調べていくと、カリンがあった。この2つを比べると、幹の色が多少違っている。カリンは緑がかっているので区別にはそれほど苦労はしない。
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カリンの幹
 
 木肌が剥げて、斑点ができていると、サルスベリかカリンと思っていたところ、それだけではなかった。新たにリョウブが入ってきた。よく見ていくと、サルスベリは幹全体が剥げていき、斑点が少ない。又、リョウブは褐色が強い。こんなことでこの3つは何とか区別が出来そうだ。そう思っていたのはつかの間で、ナツツバキとヒメシャラが仲間入りしてきた。こうなると、混乱してきた。花がなく、葉もない時期に、これらを見分ける方法はないものか」と昨年の暮れから取り組んできた。
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リョウブの幹
 
 この時期なら冬芽があるので、これを手がかりにしようと、冬芽を求めていくつかの場所を巡った。サルスベリは小さな冬芽が枝に対生についている。カリンは塊り状になっている。この二つは他の3つとは外見の様子が大分違っている。冬芽を比較することによって、どうやらサルスベリとカリンは区別できそうになってきた。問題はリョウブ、ナツツバキ、ヒメシャラの3つの区別である。
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サルスベリの冬芽                  カリンの冬芽
 
 冬芽を注意深く見ていくと、リョウブだけが他の2つと違っていることが分かってきた。リョウブの冬芽には芽鱗が見えない。冬芽を包んでいた笠のようなものが取れて、冬芽は外へ出てきている。他の2つには芽鱗がある。
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リョウブの冬芽
 
 残されたのは、ナツツバキとヒメシャラである。ナツツバキと名前が表記されている樹は何回か見ている。幹や冬芽、果実の抜けた殻などを見たが、ヒメシャラとの違いがいっこうに分かってこない。花や葉があれば、解決の糸口が出てきそうだが、今の時期はその試料がない。近くにヒメシャラの樹はないものかと調べたら、根岸森林公園にあるらしいという情報が得られた。
 そこで、早速行ってみた。太陽が出ていたので、うまく写真が撮れそうと思っていたが、現地に着くと、太陽は隠れ薄暗くなり、寒くなってきた。どこにあるのか端から探していくと、それらしき樹は中々現れてこなかった。仕方なく諦めて帰ろうと出口へ急ぐと、何と出口の側にヤマボウシがあり、その奥に茶褐色をした樹があった。公園へ入ったら、右へ行かず、左へ進めば直ぐに見つかったことだった。でも寒いところを回った甲斐があった。
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ヒメシャラ(正確には確認していない)
 
 寒い中、冬芽を調べた。ナツツバキとどこが違うのだろうか。何度見ても答えは出てこない。木肌を見ても、「ここがナツツバキとは違う」という点は見つからない。接写写真を何枚も撮り、後で調べることにした。樹全体を見ると、果実の殻がいくぶん小さ目に見えたが、確かなところは分からない。こちらも接写写真を撮り、調べることにした。
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ナツツバキの幹
 
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ヒメシャラの幹
 
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ナツツバキの冬芽と果実                ヒメシャラキの冬芽と果実 
 
 
  記  平成2626日(木)