公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

ゲンノショウコとアメリカフウロの違い

5月6日(金)                                                                                 HOMEへ
 
 
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この花を見て、今までの知識から「ゲンノショウコ」と判断していました。
ゲンノショウコは都会の空き地でなく、もっと自然が豊かな農村の方で見られるのでは?
再度確認のため図鑑を見るとどうも違うような気がしてきた。
そう思い出し、いくつかの図鑑を当たってみた。
 
原野に生える多年草・・・牧野図鑑
北海道~琉球の平地に生える・・・寺崎図譜
山野の道ばたに普通な多年草・・・保育社図鑑
となっている。
 
葉の形がどうも気になる。
そこで、さらに当たってみた。
フウロウ草科」を見ると、似たものが沢山ある。
葉の形だけを見ると「ハクサンフウロ」「チシマフウロ」に似ている。
しかし、どう考えてもこの2つでないことは明らかである。
寺崎図譜の中に「イチゲフウロ」というものがある。
葉の形がよく似ている。
そこで、解説を読むと、北海道、本州北部に生えるとある。
やはり違う。
外来の植物かも知れない。
帰化植物を当たり始めました。
保育社帰化植物図鑑に「アメリカフウロ」が出ていた。
牧野博士が京都で発見したと書かれている。
これかも知れない。
葉の形はそっくりである。
そこでルーペを使って花を確認してみた。
がくのへりに開出した長毛があり、先はかたい棒状の突起となってるとある。
そこでで確認してみた。
棒状の突起はそれらしくは見える。
しかし、がくのへりに開出した長毛はなさそうだ。
ここの点が大変気になる。
本当に「アメリカフウロ」なのだろうか。
インターネットで調べるとほとんどが「アメリカフウロ」になっている。
 
ゲンノショウコ・・・多年草、葉は五角状の平たい円形
アメリカフウロ・・・一年草、葉は基部近くまで深く5~7裂、裂片はさらに先が裂ける
 
寺崎図譜や保育社帰化植物図鑑を参考にするとこんな点が書かれている。
時間をかけて、多年草一年草で見てみるのも一つの手かも知れない。
今のところは、ゲンノショウコではなく、アメリカフウロとしておくことにした。
 
 今日は、いつものように写真を並べるのではなく、学問的な分野に入ってみました。
 
記  平成23年5月6日(金)