公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

舞岡公園「ムラサキシキブについて」

613日(水)

 クリの樹のところへ来た。今年はクリの雌花を見損なっている。時期的に遅くなってしまったが、三ツ池公園で見ることが出来なかったので、舞岡公園に最後の望みをかけていた。見ると、雄花が殆ど枯れていて、何時もの姿をしていなかった。「やはり、ダメだったかぁ」と思った。それでも、茶褐色に変わった雄花が多少残っていたので、枝をよく見た。すると、雌花らしきものが見つかった。以前下記の資料で、クリの花を見ていたので、それを読み返すと。「雌花は普通3個が集まって、鱗片のある総苞に包まれている」と学んでいた。写真を見ると、明確ではないが、3つありそうだ。
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 クリの雌花

 何とかクリの雌花を写真に収めることが出来た。前田の丘ではもう1つ写真に収めたい花があった。それは、アワブキで、先日来たときは1つの花だけしか咲いておらず、後は全てが蕾であった。クリを撮影した後、アワブキヘッ向かったが、花の気配はなかった。アワブキの花は白色なので、遠くからでも真っ白に見える。その光景がなかったので、やはり遅かったと思った。近くへ行くと、花は1つもなく、緑色の果実に変わって仕舞っていた。その果実も落ち始めていた。
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アワブキの果実

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 アワブキの果実

 前田の丘から瓜久保へ行く山道にムラサキシキブがある。これを見ると何時も葉を見ては、ヤブムラサキではないかと確認しているが、今までヤブムラサキに出会ったことがない。牧野新日本植物図鑑によると、「本州の宮城県以南、四国、九州、朝鮮に分布し、山地に生える・・・」とあるので、この辺で見られないことはないと思っているが、見つからない。自然教育園のデーターベースで検索してみてもその中には見つからない。
 資料2を見ると、「ムラサキシキブの葉は無毛なので・・・」とあった。今まで、ムラサキシキブの葉は毛が少なく、ヤブムラサキは毛が多いと思っていた。ところが、牧野新日本植物図鑑で確認すると、葉の毛には触れられていなかった。寺崎日本植物図譜でもムラサキシキブの葉の毛には触れられていなかった。保育社の原色日本植物図鑑だと、葉はうすい洋紙質・・・、両面無毛、またはわずかに細毛がある・・・」と説明されていた。更に、資料3を見ると、「両面とも無毛」となっていた。どうもムラサキシキブの葉の毛について間違って覚えていたようだ。葉に見られる黄色あるいは褐色の腺点について見ると、いずれもムラサキシキブの葉に見られるという点は共通している。しかし、牧野新日本植物図鑑では上面に、寺崎日本植物図譜、保育社の原色日本植物図鑑、資料1、資料3では、下面にあるとなって、牧野新日本植物図鑑だけが違っている。解決できそうで、中々解決できない。花序のつき方について、資料2では「ムラサキシキブの花序は上向きに、ヤブムラサキの花序は下向きにつく」とあった。何か参考になりそうだ。
資料1
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ムラサキシキブの葉の表:少し毛がある

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ムラサキシキブ葉の裏:少し毛がある

撮影:68

  記  平成30612日(火)