ニワホコリとコスズメガヤの識別
8月26日(日)
先日ニワホコリらしきものを見つけたが、確信がなかった。それはコスズメガヤとの違いである。小さいコスズメガヤをみると、これもニワホコリかと思えてしまう。何とか区別したい。区別する方法をないものだろうかといろいろ調べてみた。
試料
A B
保育社図鑑
・小穂等の植物体に腺点がない…オオニワホコリ、ニワホコリ
・花序の枝の基部に長い腋毛がある…オオニワホコリ
・花序の枝の基部は無毛…ニワホコリ
高さ7-25cm
牧野図鑑
茎は根本から多数出て、下部がやや地について曲がり、その上部は直立する。
花序の枝は真直ほとんど平開し、非常に細く、波曲している。小穂軸に透明部を有していない。
高さは15-25cm
寺崎植物図譜
基部少し斜上し、…葉鞘の口部は長毛を欠く。枝の基部は無毛…
高さ8-25cm
保育社図鑑によれば、
A…腺点がある
B…腺点がない
寺崎植物図譜による
ニワホコリは葉鞘の口部は長毛を欠く。枝の基部は無毛。この点も大きな手がかりになりそうだ。
A…葉鞘の口部に長毛がある
B…葉鞘の口部に長毛がない
以上の結果から考えると試料Aはコスズメガヤ、試料Bはニワホコリと考えられる。何とか区別できたような気がする。手馴れた人には簡単のようだが、なかなか難しい。ニワホコリをよく見てみると、名前のように、庭の隅のほうにかたまっている。株は大きくないし、背丈も低い。「庭の隅の吹き溜まりにある埃」に譬えると、名をよく表している。
記 平成24年8月26日(日)