公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

アカガシ

1210日(火)
 
  厳島でアカガシを見た。恐らく間違いがないだろうと思うが、いろいろな文献を基に考察してみた。
 
試料
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観察メモ
  黒褐色に見える。日が当たる所では黒味が薄くなっている。縦方向に浅い縞模様が見られ、下の方 からはがれそうになっている。
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牧野植物図鑑
  葉は有柄で互生し、長楕円形ないし、長卵形、先端は急に鋭尖し、基部はくさび形あるいは円  形、全縁あるいは上部に少数の鋸歯があり・・・・、葉は厚く、・・・
 
寺崎植物図譜
  樹皮は灰黒色。葉は質厚く、光沢あり、互生し卵状楕円~長楕円形、急鋭先頭、葉柄長く全縁
 
保育社植物図鑑
  樹皮は緑灰黒色、皮目は目立たない。葉は互生、有柄、葉身は長楕円形、または楕円形、鋭尖 頭基部は広いくさび形、しばしば左右不相称、葉脈は712、全縁、まれに上部は波状鋸歯があ  り、・・・
 
考察
 牧野植物図鑑では幹については触れられていない。寺崎植物図譜や保育社植物図鑑では色は似ている。しかし、保育社植物図鑑では皮目は目立たないとある。実物を見ると深く刻まれてはいないが、縦方向に縞模様が見える。この程度を目立たないと見ているのかもしれない。しかし、樹皮がはがれそうになっている点についていずれも触れられていない。この点が疑問に残る。
 
インタ^ネットで調べると
 樹皮は灰黒褐色で、皮目は目立たないが多い。老木では、不揃いな薄片となって剥がれる。
 
ブナ科コナラ属アカガシ,学名:Quercus acuta - かのんの樹木図鑑 - FC2
   kanon1001.web.fc2.com/foto_sinrin/K_buna/aka_gasi/aka_gasi.htm
 年数を経るにしたがい,不規則に剥がれ落ちる。
 縁は全縁(ぜんえん)で大きな葉ほど波打つ。時に葉の先端部にゆるやかな鋸歯が見られることが ある。
 
考察
 ・老木になると、「薄片となって剥がれる」と触れられている。見たアカガシは老木なのか。そう思って見直すと老木に見えてくる。
 ・幹についてはアカガシに限りなく近づいてきていることが分かる。
 
観察メモ
 楕円形、基は丸く、先端は急に細くなっている。縁には鋸歯がなく、全縁、やや内側に巻いており、縁が波を打っている。
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考察
 ・葉の形、縁の様子はほぼ一致しているといえる。葉脈の数を数えると、ここもほぼ一致していると考   えられる。
 
まとめ
 もっともっと細かい点まで調べ上げなければ結論めいたことはいえないが、この樹木はほぼアカガシといえそうだ。中部以南の産地、宮城県新潟県以南、宮城県新潟県~九州の山野に見られるというので、関東地方でも見られると考えられる。実際に見つけてみたいと思っている。
 
 
  記  平成251210日(火)