公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

舞岡公園「アカメガシワの雄花と雌花」

612日(火)
 
 坂を上り切るところに、毎年オトコエシが出てくる。前回まで、余り注意していなかった。今見ると、茎が大分太くなり、がっしりしてきていた。葉を見ると、3つに大きく割れたオトコエシの葉の形になってきている。
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 オトコエシ

 前田の丘へ上がると、「おや・・・」と思った。背丈が高くなったススキやセイタカアワダチソウの叢を予想していたが、草が刈られ、奥へ入れる道が出来ていた。これだけの範囲の草を刈るのは大変だっただろうと思う。刈られた草は枯草となり、ヤマグワ側に寄せられていた。お陰で、スムーズに中へ入って行くことが出来た。
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 草が刈られた前田の丘の広場

 奥へ行き、最初に見たのはシラカシである。枝先を見ると、小さな果実が出来ていた。果実の3分の2は殻斗の中に納まっており、頂部に3本の花柱が残されている。マテバシイ等は、2年間かけて果実に成るというが、シラカシは、柱頭が残されていることから考えると、今年咲いた花が果実に成ったことになる。下記の資料では、「その年の秋に成熟する」とあった。」
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 シラカシの果実(雌花の名残がある)

 前回、この一角にハゼノキがあることに気が付いた(資料)。その時、ハゼノキは雌雄が別株で、この花から考えると、このハゼノキは雄株と思った。ところが、今見ると、果実が出来ている。「これはどうなっているのか・・・」と思った。改めて、前回の写真と資料2の写真とを比べて見た。資料2の雄花には葯がはっきり黄色く見えており、雌花にはそのような黄色いものが見えなかった。前回雄花と見なした写真を見直すと、資料2の雌花によく似ていることが分かった。周りに5本見えた白色のものは退化した雄しべになる。退化したために黄色い葯がなかったことを見落としていたことになる。果実が出来たことは近くにハゼノキの雄株があることを教えている。何時か探してみたい。
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ハゼノキの果実

 漸く、アカメガシワのところへ来た。アカメガシワも雌雄が別株で、ここでは手前に雄株があり、奥に雌株があることを以前調べている。しかし、冬芽を調べ始めた昨年暮れから奥にある雌株の存在が分からなくなってしまった。そのため、このところアカメガシワの雌株の冬芽の写真が撮れなかった。今日改めてアカメガシワの樹を見ると、確かに前と奥にある。今日は奥のアカメガシワの花を中心に撮影した。アカメガシワの雄花は、淡黄色の苞から沢山の雄しべが出ている。奥のアカメガシワを見ると、手前の雄株とは違い、雄しべのようなものが見えない。望遠写真を撮ってみると、以前は、雌花の基は赤く、そこから3本の雌しべが出ているところまで分かったが、今回は、3本の雌しべ(花柱)が分かるが、その他は分からなかった。
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撮影:68

  記  平成30610日(日)