アカメガシワの雄花と雌花
7月5日(水)
ススキ、セイタカアワダチソウ、クズの猛威を感じながらアカメガシワの樹へ近づいて行った。上の方は手で押し分けられるが、下の方は見えない。足を進めると、クズが引っ掛かる。クズのつるは丈夫で、切ることはできない。危うく転びそうになった。
アカメガシワの樹へ着くと、思っていたように、雄花が咲いており、この樹は雄株だった。淡黄色の苞から沢山の雄しべが出ている。近くには淡黄色の球体が見える。これは雄花の蕾になる。花枝、苞とも細かな毛(星状毛)が多い。
アカメガシワの雄花
雄花を見たので、雌花はないものかと探した。アカメガシワは雌雄が別株なので、雄花の付いていた樹とは別の樹を見つけなければならない。近くにあるかと気になったが、探すと、雄株の上の方に雌花らしいものが見えた。花から幹へと辿って行くと、雄株の後方にあり、別株になっていた。間違いないと思い、望遠写真を撮った。茶褐色に染まった突起が見える。資料によると、「花柱は3〜4個で、乳頭状突起が密生する」と説明されている。茶褐色に染まった突起は花柱になるようだ。更に細かいところを知りたいところだが、望遠写真ではこれ以上は分からない。
アカメガシワの雌株
アカメガシワの雌花花序
直ぐ隣にクリの樹があるが、先日のようには行くことが出来ない。背丈を越すスキキなどを押し分け進んだ。先の見えない迷路のようである。クリの雄花は無くなり、雌花だけになっていた。その雌花も花期を終え、果実の形成期に入っていた。「雌花は1か所に3個の集まっている」というが、花の咲いている時期は、この3個が見難かった。今見ると、花の時期より分かりやすいようだ。
クリの果実
前田の丘で、もう1つ見たいものがある。アワブキはどうなっただろうか。先日は花と果実が混ざり合っていた。恐らく、今日はすべて果実に変わっていることだろうと思う。アワブキの樹の方を見ると、前方は草で塞がれている。再び草を押し分け進んだ。思った通りアワブキには小さな果実が花火のように付いていた。アワブキの語源を調べると、「枝を切り燃やすと、切り口から盛んに泡が出る」ことが由来だという。
アワブキの果実
アワブキを見て、園道へ戻ろうとしたところ、以前の道は全くなくなっている。進にも進めない。諦めて通れそうなところを通って、上へ出た。そこは、クヌギ休憩所だった。ここへ来るのは始めてである。周りにはクヌギの樹がある。ここから下を見ると、梢に赤みを帯びたものが沢山目についた。何だろうかと、望遠写真を撮り確認すると、先程見たアカメガシワの雌花であった。ここには、「こんなにも沢山あるのか」と吃驚した。この状況なら、下方に下がっている枝があるかも知れないと思い、坂道を下りって行った。予想通り手ごろな枝があった。雌花を見ると、3本の花柱があり、星状毛で覆われていることが分かった。さらに、花柱の下の子房には糸のような短いものが多数出ていることが分かる。
クヌギ休憩所
アカメガシワの雌花
撮影:6月27日
記 平成29年7月2日(日)