カジイチゴに新葉が現れる
3月15日(木)
エゴノキの冬芽は小さく、今頃この樹を見る人はいない。藪から出ている手ごろな枝を見つけ、冬芽を見た。枝の先に米粒のようなものが付いているのが冬芽である。こんなに小さなものでも、拡大して見ると、柔らかそうな毛で包まれ、小さな副芽を伴っている。自然の精密さが分かってくる。この小さな冬芽から白色の見事な花が出てくるとは不思議である。
エゴノキの冬芽
エゴノキの上に1本のクリの樹がある。このクリの樹には人の手が入っていないので、下の方に枝が伸びている。冬芽を見る人には重宝な樹である。黒っぽく。生気が感じられない様な冬芽が、ここに来て生気を感じる姿に変わってきた。少し伸びて来たのか、冬芽の先は黒っぽいが、基部は明るい褐色に変わっている。
クリの冬芽
里の広場を奥へ進んで行くと、アカメガシワが現れてくる。昨年までよく見ていたアカメガシワは一番奥にあるが、最近はエゴノキの近くのアカメガシワを見ている。ここのアカメガシワは根元近くで伐採されたが、復活し、長い枝を出したので、冬芽が見やすくなった。また、ここは日がよく当たり、成長も早い。今日始めて見た時、「これがアカメガシワの冬芽だったか」と思うほど変わっていた。頂芽の冬芽の一部は柄を長く伸ばし、葉を思わせる奇妙な形に変形していた。また他の冬芽も、皆ひと周り大きくなっていた。こんなにも速く変わるのかと不思議に思った。
アカメガシワの冬芽
アカメガシワの冬芽
さらに奥へ進むと、カジイチゴに新葉が現れ、かなり大きくなってきた。前回ここを通ったが、この変化には気が付かなかった。目を向けていなかったのかもしれない。カジイチゴの新葉を改めて見たが、新緑の新鮮さが間近に伝わってきた。春が急速に進んできたことを実感した。
カジイチゴの新葉
昨年まで見て来たアカメガシワのところへやって来た。この樹はアカメガシワの名前を教えられた樹として記憶に残っている。幹には赤みがかった細い線模様が見える。この樹の冬芽を見ると、やはり成長が遅い。先程の冬芽と比べると、この冬芽はとても同じアカメガシワの冬芽とは見えない。
奥にあるアカメガシワの樹
アカメガシワの冬芽
里の広場を出て、園道を進んだ。中の池を見ると、水鳥が多くいるのに気が付いた。こんなに集中している光景はあまり見た経験がない。よく見ると、頭が黒、目が黄色く光っている水鳥と、頭が茶褐色の水鳥がいる。最初の水鳥はキンクロハジロで、後のはホシハジロになる(資料)。何方も冬鳥である。
水鳥
撮影:3月4日
記 平成30年3月8日(木)