公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

ネズミムギとホソムギ

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 ネズミムギは公園で猛威を振るっている。背丈は高くなるし、大きな株をつくっている。根こそぎ退治するためには、抜く束が小さいと途中で切れてしまうので、ある程度大きな束ごと引き抜かなければならない。そのためにはかなりの力が必要になる。
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ネズミムギ
 
 抜いて見ると細い根が土をしっかり抱えている。束を持って、地面や石へ叩きつけても土がなかなかほぐれない。クワやシャベルで丹念に解して、も土はしつこく付いている。
叩き落としきれないで、乾燥させるために裏返しにしておいた。すると、1日経っても、2日経っても乾燥しない。そのうち雨が降ったら、その場に根付いてしまった。何とも生きる力の強い草だと思った。
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 このネズミムギは、どこの公園へ行っても彼方此方に大きな株をつくり我が物顔でのさばっている。このネズミムギを見ていると、一回り小さいがそっくりなものが目に入ってくる。最初は同じものと思っていたが、どうも違うらしいことに気が付いた。背丈が低く、細い。ネズミムギほど頑丈な株をつくっていない。
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ホソムギ

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 ホソムギ

 調べていくと、ホソムギの名前が出てきた。見た目ではただ小さいだけで違いがよく分からない。資料を調べていくと、小花の苞のノギの有無で見分けられるとあった。長いノギがあればネズミムギ、そうでなければホソムギになるという。
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左-ホソムギ 右-ネズミムギ

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左-ホソムギ 右-ネズミムギ
 
  さらに調べていくと、「日本には純粋なホソムギはめったにありません」という資料が出てきた。日本イネ科図譜(平凡社・長田武正著)からの引用と紹介されていたが、実に詳細を見ていると驚いた。厳密に見分けることは出来ないらしい。
 
撮影:5102026
 
  記  平成28526()