公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

タブノキとマテバシイの違い

12月19日(月)
 
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イメージ 6            試料A                            試料B 
 
 この二つはどこが違うのか、ずっと疑問を持ち続けていた。このような類いで公園や街路に植樹されているものは、マテバシイとばかり思っていました。何とか解決の手はないのかいろいろ調べてみました。花が咲いている時期でないので、幹や葉を頼りに探すのですが、専門書を見ても手掛かりがつかめません。インターネットを広げてみました。
 すると、「みどりの虫めがね」さんと「アルデバランの 夢の星」さんのブログに手掛かりになる記事を書いてありました。
 「みどりの虫めがね」さんのブログ
 タブノキクスノキ科(いい香りがします)、マテバシイはブナ科(どんぐりができます)
 タブノキは「クスノキ科」なので、葉をちぎると爽やかな香りがします。
 タブノキには「芽鱗痕(がりんこん)」がある。
 タブノキには枝の先端に大きな芽(休眠芽)がついている場合が多い。
 マテバシイは、先端に大きな芽も、芽鱗痕がない。
 葉柄の長さがタブノキのほうが長い。
 葉の裏を見ると、タブノキは白っぽく、マテバシイは金色っぽい。
 葉の裏を見ると、マテバシイは葉脈の凹凸があることが分かります。魚の骨みたいです。
 
 「アルデバランの 夢の星」さんのブログ
 「木の名前がわかる事典 大嶋敏昭監修※3」を参考にして
 ⅰ.クスノキ科タブノキの葉は、先が広いタマゴ形で先が尖っている。
 ⅱ.長さ815cm、幅37cm。革質で表面に光沢。枝先に多くつく。
 ⅲ.果実は78月に丸形、熟すと黒紫色。花期は46月。
 ⅳ.枝先に新葉と黄緑色の小さな花がまとまって咲く。                                  
 ② ブナ科、マテバシイ
 ⅰ.葉は先が短くとがった舟形で、長さ520cm、幅58cm。四方に向かってらせん状につく。
 ⅱ.果実(マテ貝に似るからの由来)はドングリ。煎って食べられる。
 ⅲ.花は6月頃、今年枝の脇から斜め上に向かって、長さ59cmの細長い花房に黄色く小さい雄花     が集合してつくのが目立つ。
 お二人の記事を読み、「実によく観察されている」と思いました。
 
 手元にあるタブノキの試料が不安なので2つをうまく比べられないが、自分なりに調べてみました。
 
葉について
 ・葉の長さ、幅、色、光沢、基の形、葉柄の長さについてはほぼ一致している。
 ・葉の先端の形についてはやや不満足な点もあるが、何とか一致しそう。
 ・葉脈が該当していないように見える。表面を見ると、タブノキは凹になっており、マテバシイはははっ  きり と見えない。
 ・裏面を見るとタブノキ膨らみが感じられ、マテバシイは凸になっている。
 ・タブノキの葉をちぎっても爽やかな香りはしない。葉が古いのかもしれない。
 ・葉のつき方は、マテバシイは「四方に向かってらせん状につく」と一致するが、タブノキは葉が少ない  ので、うまく確認できない。
 ・タブノキの葉の元には瘤あるが、タブノキの元にはない。これは何かに資料に載っていた。  
 
枝の先端の芽
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            試料A                            試料B 
 
 ・「タブノキには枝の先端に大きな芽(休眠芽)がついている」このことは確認できる。マテバシイは小さ  い芽が数個ついている。
 
幹について
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             試料A                            試料B 
 
 ・これは他の資料で確認できました。
以上のことから判断して
 試料Aはタブノキ、試料Bはマテバシイといえそうに思います。今後さらに他の面から考察しようと思います。
 
  記  平成23年12月19日(月)