ヤブニッケイとシロダモの違い
3月11日(月)
ここに2枚の葉がある。一見よく似ている。
表 裏
試料A 試料B 試料A 試料B
葉の特徴をメモすると
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A
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B
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葉の長さ(cm)
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10.5
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14.0
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葉の幅(cm)
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4.0
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4.8
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葉柄(cm)
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1.3
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2.0
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表
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緑色で艶がある
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緑色で艶がある
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裏
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淡い緑色
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灰緑色、蝋質
葉脈が凸になる
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葉脈
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主脈と1対の支脈
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主脈と5対の支脈
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この2つについて検索してみる。いつものように保育社の植物図鑑と杉本順一さんの検索表を参考にする。
保育社の植物図鑑によると、
1. 高木または低木。通常の葉がある。
花は単性、散状につき。総苞がある。→シロダモ属、ハマビワ属、ゲッケイジュ属
シロダモ属
葉身は長さ8-18cm、葉柄は2-3cm…→シロダモ
葉身は長さ5-12cm、葉柄は8-15mm…→イヌガシ
クスノキ属
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と ある。
花があり、実があればシロダモ、ヤブニッケイは区別しやすいが、現状ではこの検索表では区別が難しい。
杉本順一さんの検索表でも単性花と両性花でシロダモ属とクスノキ属とを分けている。この検索表も現状では手がかりを与えてくれない。
迷った末、インターネットで手がかりを探したら
薬王堂気まぐれ通信使№456
に葉のつき方で区別する方法が記載されていた。これは大変優れもので参考になった。
ヤブニッケイは確かに葉が一枝に対生~互生に着いていました
シロダモは一箇所に集中して葉が輪生しています。
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の記載があった。これは優れもので、大変参考になった。
試料A ヤブニッケイ…葉が枝に平均してつく
葉の表 葉の裏
試料B シロダモ・・・葉が枝先にまとまってついている
葉の表 葉の裏
ヤブニッケイとシロダモを現状で見分けるには葉のつき方が大きな手がかりになることが分かった。先端にまとまってつくか、枝に平均につくかが大きな決め手になる。さらに裏面を見ると、白色がかるかどうかが次の手がかりなる。ようやく自分なりに区別ができそうである。
ヤブニッケイ…葉は枝に平均的につく。裏面は淡い緑色。
シロダモ…葉は枝の先にまとまってつく。裏面は灰緑色、蝋質、葉脈が凸になる。
記 平成25年3月10日(日)