公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

上田城「コヒガン、ヤマザクラ(サツマベニ)」

414日(土)
 
 掘り沿いの道へ出ると、ソメイヨシノが満開に咲いていた。水とサクラの花の色彩が綺麗に映っている。太陽の日が照り付け暑いが、このような光景を見ていると、気持ちが癒され、清々しい気持ちになれる。
イメージ 1

 掘り沿いの道を歩いていると、左の神社のような境内に赤みを帯びたサクラが満開になっていた。入口へ着くと、「上田招魂社」と書かれた石柱が建っていた。中へ入り早速サクラの樹に近づき、花の様子を調べて見た。萼筒を見ると、赤味の強い釣鐘型で、短い毛が確認された。この特徴はヨウコウの特徴を示している。
イメージ 2
ヨウコウ

イメージ 3
ヨウコウの花

イメージ 4
 ヨウコウの萼筒

 ここの境内に大きなケヤキがある。上田城へ入った時も、大きなケヤキの並木を見てきた。その時のケヤキの梢には多少の緑が見られた。しかし、このケヤキはまだ緑が見られない。やはり、上田の方は寒いのだろうか、ケヤキの葉の付きが遅いようだ。
イメージ 5

 ケヤキとは反対側にケヤキと違う大きな樹が数本見られた。何の樹だろうかと近づいて行った。マツの葉に似ているような葉をしている。見ているうちにヒマラヤスギではないかと気が付いた。ヒマラヤスギは色々な所で見てきているが、大きな高木が多い。この樹もヒマラヤスギに間違いないようだ。
イメージ 6
 ヒマラヤスギ

 上田招魂社を出ると、隣が公園のようになっていた。多くの人が出ている。中にはシートを敷き、休んでいる人たちもいる。サクラの樹の下で、休んでいる人がいたが、このサクラが珍しそうだったので、花を見た。見ていると、「小彼岸」と名前が付けられていた。コヒガンはエドヒガンとマメザクラの雑種と考えられている。赤みのある小さな花というイメージがある。花の直径を図ると、2cmであった。やはり小さい。萼筒を見ると、膨らみがあり、表面には長い毛が沢山ある。
イメージ 7
コヒガン

イメージ 8
コヒガンの花

イメージ 9
 コヒガンの萼筒

 コヒガンを見た余韻を残し、先へ進んで行った。左側に大きなトウカエデの樹があった。トウカエデは上田城の中でも1度見てきている。樹皮が剥げかかったようになっているので、トウカエデの見当がつく。
イメージ 10
 トウカエデ

 上田城の下に広い広場があり、そこに赤みを帯びたサクラの並木が見られる。上から見ていた時、あのサクラらは何というサクラかと、興味があった。階段を下り、そのサクラへ近づいていた。花を見ると、ハナモモでなく、サクラであった。何というサクラかと考えながら見ていると、ヤマザクラ(サツマベニ)の名札があった。ヤマザクラの名前は知っていたが、サツマベニの名前は知らなかった。よく見かけるヤマザクラは白色近く、この花とは全く別物である。萼筒を見ると、膨らみのない釣鐘型で、表面に毛がない。萼筒の形、色は先程見たヨウコウに似ているが、この萼筒には毛がない。ヤマザクラ(サツマベニ)の名前は初めて聞く名前なので調べて見たが、ヤマザクラ(サツマベニ)が上田城以外にある資料は見つからなかった。
イメージ 11
ヤマザクラ(サツマベニ)

イメージ 12
 ヤマザクラ(サツマベニ)の萼筒

 少し離れた所に赤みが薄くなったサクラがあった。萼筒を見ると、形は次第に細くなっており、ヤマザクラ(サツマベニ)とは違っている。毛のないところはヤマザクラ(サツマベニ)と同じである。筒の方は緑色で、萼の方は緑と赤褐色が入り交ざっており、ヤマザクラ(サツマベニ)とは違っている。この形はよく見かけるヤマザクラに似ている。このサクラはヤマザクラになるのだろうか。下記の資料ではこのサクラにヤマザクラの名前を付けていた。
イメージ 13

イメージ 14
 ヤマザクラ?の萼筒

撮影:43

  記  平成30412日(木)