吉野のサクラ 開花が待たれる上・奥千本
4月26日(木)
中千本、このあたりに咲いているサクラはほとんどがソメイヨシノ、満開を少し過ぎている。このときのためにたくわえていたエネルギーを一気に放出し、見事に咲き誇っている。本当にサクラ、サクラである。
サクラの花道を登っていくと、次第に花の数が少なくなってきた。サクラに変わり、自然林が目立ってくる。上り坂を少し登り、振り返る。何度も同じようなこと繰り返しながら上っていく。下を見下ろすと、登ってきたサクラの山が小さくなっている。サクラのピンクに染まったじゅうたんの中に緑の樹木が点在している。間近で見たサクラは見事だったが、こうやって遠方から見るサクラのじゅうたんも見応えがある。
ピンクに染まったじゅうたん
ピンクに染まったじゅうたん
花矢倉展望台では写真屋さんが写真を撮ってくれていた。持参のカメラを渡すとサービスで撮影してくれる。ここで眼下に広がるサクラをバックに撮影してもらった。専門家である。出来映えはさすがである。いい記念になった。
吉水水分社に着く。境内のほぼ中央に見事なシダレザクラがあった。このサクラの花を見ると。山を登ってきた疲れが癒される。多くの人が休憩を取っている。
中央にある見事なシダレザクラ
シダレザクラの拡大
ここを抜けてさらに上を目指すと、森林が目立てきた。ズギとヒノキが混ざっているようだ。登りきったところに高城山休憩所があった。高城山休憩所は本道からわき道を登ったところにあるので、訪れる人は少ないようだ。この辺のサクラはまだ蕾の状態のものが多い。ソメイヨシノに変わって山桜が主体になっている。
ズギとヒノキの林
高城山休憩所
上千本を通り過ぎ奥千本へ向かう。上千本からはまだサクラは開花していないので、周りは殺風景である。奥千本へ向かう鳥居を抜けると、「ここが吉野」と疑いたくなる光景に出会った。大きな樹木が軒並み伐採され、荒れている。中には樹齢100年は越しているものもあるように見受けられる。視野は開けて、明るくていいが、自然とはかけ離れた残骸にびっくりさせられた。
奥千本へ通じる鳥居
伐採された樹木跡
奥千本へ上がった左側に義経の隠れ塔がある。坂を下ると、ひっそりとした木陰になっている。その奥に隠れ塔があった。高床式の倉庫としか見えない。ここなら追っ手が着ても、気づかれることはないと思える。まして当時だったら、今登ってきた道も迷路に近かったことと思える。
義経の隠れ塔
記 平成24年4月18日(水)