公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

岸根公園の樹木 10

2月10日(金)
 
4ブロック
 
 ランニングコースは直線のまま続き、森林の中を抜けていく。右側は塀際まで樹木が続いている。中へ入ると意外と広いが、薄暗い。樹木がところ狭しと植えられ、葉でぎっしり覆われているからである。塀のそばに大きなイチョウの樹があった。一瞬「イチョウか」と疑問を持った。たくさんの樹に囲まれており、葉をつけていないのでまごついた。幹の様子から判定し、間違いないと思う。イチョウとヤマモモの間にタブノキと思える2本の樹がある。「思える」というのは自信がないからである。葉はマテバシイによく似ている。でも、どことなく違っている。新芽が出ていた。この新芽を見ると、ツバキとも思えてくる。葉の表はきれいな緑で、裏は灰色がかっている。先の幅が広く基へいくにしたがって細まっていく。縁は全縁で少し波を打っている。長さは12.5cm、幅は4.5cm。裏の葉脈は目立たない。マテバシイの裏の葉脈は魚の骨のようになっているというから、これはマテバシイではないことになる。蕾(新芽)が気になる。ツバキにしては小さい、タブノキにしては大きすぎる気がする。ツバキの葉には鋸歯がある(牧野植物図鑑)、全縁(インターネットの中)というのがある。迷うが、総合して考えると、タブノキになるようだ。
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中央の2本がタブノキ
 
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              新芽                            幹
 
 ウバメガシ、シラカシスダジイを通り抜けると左に広場が見えてくる。広場にある樹木を見る。奇怪な幹をしたヤマモモが主体になり、サクラ、シラカシマテバシイを見ることもできる。この一群に先ほどのタブノキが混ざっている。
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ウバメガシ、シラカシ
 
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広場内からウバメガシ、シラカシスダジイを見る
一番手前はヤマモモ
 
 左に、ユリノキの並木が近づいてくる。ユリノキはこのブロックを代表する樹木である。この樹は中央広場に横に列を成していたのと同じである。果実は熟したら親木の近くへ落ちると思ったら、そうではなかった。この樹木は風媒花であり、果実には羽があるという。この羽をうまく利用して風に乗っていくらしい。数キロ飛んだという記録もあるという。スダジイなどは親木の近くに落ちるが、果実の丸みにひとつの知恵がある。風が吹けば、ころころと転がって移動する仕組みになっている。命をつなぐ素晴らしい知恵に感動する。
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             ユリノキ                        ユリノキ蕾?
 
 西門が近づいてきた。ユリノキの真向かいに大きなクスノキがある。ここの一団に、ヤマモモ、マテバシイが含まれ、後方の塀際にはイチョウがある。
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クスノキ、後ろにはイチョウがある
 
 
  記 平成24年2月10日(金)