瀬上池
11月1日(火)
池があるだろうと探したが、見当たらなかった。歩いてきた山の縁を見ると、山から湧き水が流れてきていた。そしてこの地点でもう一方からの湧き水の流れと合流していた。流れ伝いに進むと、広場に出た。「池の下広場」である。ここのベンチでは何組かのグループが休息をとっていた。ここの広場の入り口に赤と白のサザンカの木があった。花の峠を越しており、色は鮮やかでなかった。近くに池があるはずと探すが、見つからないので、案内板を見た。何と池は上にあると出ているではないか。この辺りで一番低いところは、この広場である。その上に池があるとは驚いた。
階段を上り、池へ向かった。池に突き出た見晴台があったので、そこから池を見た。池は浅いせいか、水は濁っており、きれいには映らなかった。「紅葉の時期は?」と想像してみたが、木の枯れ具合からそれほどでもないと思った。見晴台のわきには、イラクサが咲いていた。花は咲き終え、葉が枯れかかっていた。
瀬上池 もみじ
ここから階段を上って、漆窪休憩所へ向かった。途中の湿原のような広場には、ツバキがきれいに咲いていた。ここから山道を登行くと、紫色のきれいな花があった。アキノタムラソウと思える。しばらくすると、アキノタムラソウによく似たものが咲いていた。似ているが少し違うようだ。葉の形が違っている。アキノタムラソウは1枚の葉が3枚の小葉から出来ている。それに対し、こちらは単葉である。また小花はアキノタムラソウでは数段にわたって輪生になっているが、こちらは上方に蜜集している。このことから考えると、こちらはキツネノマゴと思える。キツネノマゴは夏ごろ咲いているのをよく見かけたことがある。押し迫った秋に見ることが出来たことは1つの収穫だった。
ツバキ
アキノタムラソウ キツネノマゴ
漆窪休憩所に着いた。時刻も1時を回っていたので、ここでお昼をとることにした。風もなく、暖かな太陽の日を背に受け、のどかなときである。ここでのおにぎりは格別においしい。おにぎりに温かいお茶がぴったり合う。前方に葉を落とした木々が並んでいる。何の木だろうか。名前を知りたいが、分からない。後で調べるために写真に残した。
漆窪休憩所
昼食後、もとの尾根道へ戻り、氷沢市民の森へのコースを進むことにした。瀬上の池へ来るとき、けっこう下って来たので、登りはきついのではないかと思った。草花を見ながら階段や坂道を上って行った。 わきの草花を見ながら山道を登ると、意外と疲れを感じない。ゆっくり登っているせいかもしれないが、新しい植物が見つかるか、好奇心を持ち続け、気を張り詰めていることも疲れを少なくしているようだ。わきにウマノアシガタを見つけた。キンポウゲ科の仲間で、有毒という。暗い森林の中で黄色い花は目立った。そうこうしているうちに尾根へ登り着いた。
続く
記 平成23年11月1日(火 )