公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

スズメノヒエについて

7月23日(土)
 
スズメノヒエについて
 
資料2はスズメノヒエのようだが、少し違っている気がする。小穂がやや多いと思う。日本帰化植物図鑑(長田武正)によれば「タチスズメノヒエ」が出ている。これによく似ている。
 
資料1                           資料2
イメージ 1
イメージ 2
 
そこで、少し調べてみました。
 
 
牧野植物図鑑
牧野植物図鑑
長田帰化植物図鑑
長田帰化植物図鑑
植物名
スズメノヒエ
スズメノコビエ
タチスズメノヒエ
シマスズメノヒエ
高さ50cm内外
高さ5080cm
高さ80140cm
高さ4080cm
 
 
 
 
無毛
軟らくて、長い毛を開出散生する
基部は鞘となって鞘口のみに毛がある
基部近く有毛
葉鞘も無毛
 
葉鞘には軟らくて、長い毛を開出散生する
 
葉鞘下方のものは斜上する長毛
 
 
 
 
鞘口部には長い白毛
鞘口部には長い白毛
 
 
 
葉舌は高さ35mm
葉舌は高さ24mm
 よく調べてみると、スズメノヒエの背丈として4090cmと書かれている例もある。(花図鑑サイクリング日記)。いずれにしても、スズメノヒエは「全体が軟毛で覆われている」という点は共通している。このことから考えると、資料はどちらも軟毛で覆われていない。従って「スズメノヒエ」ではなくなる。
 
 
イメージ 3イメージ 4
               資料1                              資料2
 
結果
 資料1はシマスズメノヒエと思う。資料2はタチスズメノヒエと思う。
考察
 今まで単にスズメノヒエと思っていたものはシマスズメノヒエになり、枝穂が多いものはタチスズメノヒエとなる。スズメノヒエ1つとっても、いろいろな種類があることが分かってきた。上の4種類以外にも、湿地性のキュウシュウスズメノヒエ(チクゴスズメニヒエ)、乾地性のアメリカスズメノヒエなどがあることが分かってきた。また、シマスズメノヒエやタチスズメノヒエは南アメリカ原産ということらしい。調べると奥行きが深くなってくることが分かる。さらに研磨して行こうと思う。
 
  記  平成23年7月23日(土)