公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

舞岡公園「リョウメンシダ、コウヤボウキ、ホトトギス、ツワブキ、ナギナタコウジュ」

1111日(日)
 
 古民家の入口へやって来た。先日、ここの門の前にリョウメンシダがあるのに気が付いた。リョウメンシダは名前の通り、どちらが表か裏かよく見てとも分からない。先日、たまたま裏を見ると、下の方の羽片に胞子嚢が見えたので、こちらが確かに裏と分かった。今日見ると、羽片が黄色味を帯びていたので、リョウメンシダは夏緑性のシダかと思い、調べてみた。下記の資料1の中の世界大百科事典 第2版の解説を見ると、「オシダ科の常緑多年生シダ植物」になっているが、日本大百科全書(ニッポニカ)の解説を見ると、「オシダ科の夏緑性シダ」となっており、矛盾していた。牧野新日本植物図鑑では、「常常緑性多年生草本」となっている。更に、資料2を見ると、「常緑であるこのシダを、アキシラズ・フユシラズ・ニネンソウという地方もある」と書かれている。実物を見ると、枯れそうになっているが、これは病気なのだろうか。他のリョウメンシダについて調べてみたい。
資料1
イメージ 1
リョウメンシダ
 
 反対側の植え込みを見ると、珍しそうな花が見えた。総苞のところはタムラソウに似ているが、花は白色で白っぽい。以前、見たようだが思い出せない。過去の資料を調べると、やはり見ていた、それもこの場所で、平成271028日に見ていたことが分かった。全く同じ日であった。名前はコウヤボウキで、その時の記事を見直すと、「花は一見アザミに似ている。しかし葉を見ると、アザミの葉ではない。円に近い楕円形をしており、3脈が目立つ。」と書いていた。
イメージ 2
コウヤボウキ

イメージ 3
コウヤボウキの花
 
 古民家の表の花壇にホトトギスツワブキが咲いていた。ホトトギスは紫色を帯び、ツワブキは黄色を帯びている。
イメージ 4
 
 ホトトギスの花の様子を見ると、今が最盛期のように見える。今年はヤマホトトギスノを早く見ていたが、その時にはこのホトトギスは咲いていなかった。今は逆に、ヤマホトトギスは咲いていない。ホトトギスは種類によって開花時期が違うのだろうか。牧野新日本植物図鑑によると、「ヤマホトトギス9月頃、ホトトギス10月頃に咲く」とあった。やはり、ヤマホトトギスの方が早く咲くようだ。
イメージ 5

イメージ 6
 
 ツワブキの黄色い大きな花は、開花している花の少ないこの時期に、よく映えて見える。まわりに雌性の舌状花が1列に並び、中心部に両性の筒状花が多数集まっている。舌状花は1213枚あるように見えた。
イメージ 7
 
 先程、ヤマハッカの紫色の花を見て来たが、今度の紫色の花は、ヤマハッカとは違うようだ。花をよく見ると、すべてが片側を向いている。以前見たことのあるナギナタコウジュに似ているので、調べ直した。昨年は、同じ古民家の中で105日に見ていた(資料)。その中で、花のつくりについて、「唇形花で、上唇を見ると縁が細かく裂け、毛のよう見える。下唇は裂けていないようだ。黒っぽい塊をつけたものがおしべのようだ。長いのが2本、短いのが2本あるように見える」と書いていた。この記述は一昨年のものだが、今年は花の写真があまりよく撮れていなかった。
イメージ 8
ナギナタコウジュ

イメージ 9
ナギナタコウジュの花
 
撮影:1028

  記  平成30119日(金)