栗林公園「マツ、ハス、ムクロジ、ニンジンボク」
11月11日(日)
遅くなったが、JR栗林公園北口から栗林公園へ向かった。丸亀城を見学していた時は日が出ていて、暖かったが、栗林公園北口へ降りると、寒さを感じるようになった。ここへ最初に来たといは、駅から栗林公園までが遠く感じたが、今日は2度目のせいか、近く感じた。
入口の受付を済まし、中へ入ると、今日は訪れている人が少なく、閑散としていた。前回は、写真を撮るのに苦労したが、今日は、人が少ないだけに、写真は撮りやすかった。公園内には色々な樹木が植えられているが、マツが多く、その松1本1本に人手がかけられていて、綺麗な樹形が保たれている。
綺麗な樹形が保たれているマツ
水辺に大きな葉とレンコンのようなものがあった。これはハスと思える。ハスの地下茎はレンコンとして、知られている。ハスは、日常食べ物として利用しているが、実際に植えられているところは見たことがない。そのため、詳細は知っていない。牧野新日本植物図鑑によると、「葉は地下茎から出て、柄は長く、直立して地上へ出る。・・・・長く直立した花柄の先に紅色・・・の花をつける。」とある。スイレンを調べていた時、ハスの名前が出てきて、ハスとスイレンの違いが指摘されていた。その時、「ハスの葉には切れ目がなく、スイレンの葉には切れ目がある」ことを学んだ。しかし、ハスを見る機会はなかった。今見るハスを見ると、スイレンとは全く違い、対照にはならないように思えた。もっと小さく、花が咲くときがならば、対照になるのかもしれない。下記の資料を見ると、果実は資料の写真と似ている。
ハス
ハスの果実
直ぐ傍に、今考えたスイレンが咲いていた。スイレンは今頃咲くのだろうか。今年最後に見たのは5月19日だった。スイレンにもいろいろな種類があり、花期が定まっていないようで、スイレンの花期についての資料は見つからなかった。
スイレンの花
ムクロジの案内板があった。見たところハゼノキと見間違えるほどそっくりであった。表示板には「・・・果実の外被から洗剤がとれる。中にある堅くて黒い種子は、数珠や羽根つきの黒い球の部分に使われていた」との説明があった。昔の遊びにあった羽根つきの玉に利用されていたとは初めて知った。ムクロジの名前は知っていたが、実物を見ていないので、詳細は知らなかった。ハゼノキに似ていたので、葉について違いを見た。
|
ハゼノキ
| |
生育地
|
本州中部、南部、四国、九州南部
|
関東より西の本州、四国、九州
|
葉
|
互生、偶数羽状複葉
|
互生、奇数羽状複葉
|
小葉
|
4〜6対、左右は不ぞろいで、少しずれて葉軸につく
|
4~6対、全縁先端は長く鋭く尖る
基部もまたやや尖る
|
縁
|
全縁
|
全縁
|
両方の小葉の付き方を見ると、ムクロジが偶数羽状複葉であるのに対し、ハゼノキは奇数羽状複葉で、ここに違いがある。また、ムクロジの小葉は軸に互生しているが、ハゼノキは対生している。この2点を見れば区別が出来そうに思えて来た。
ムクロジの幹と案内板
ムクロジの葉:偶数羽状複葉
ハゼノキの葉:奇数羽状複葉
ニンジンボクの案内板があった。案内板には「・・・果実を煎じて服用すると、風邪や暑気による吐き気に効く」と説明されていた。この樹は初めて見聞きする樹なので、調べてみた。牧野新日本植物図鑑を見ると、「枝は対生し、葉は長い柄があり、5枚の小葉が掌状に集まり、・・・枝先の葉は3枚の小葉からなる。…ヘリにはあらい鋸歯がある。」と説明されていた。幹は明るい褐色で、浅い縦筋の模様があり、樹皮が剥げそうなところも見られる。長い柄の先に3枚の葉が付いているのが分かるが、5枚の小葉が掌状に集まっているところは確認できなかった。葉の縁には確かにあらい鋸歯があった。
ニンジンボクの案内板
長い枝につく葉
ニンジンボクの幹
撮影:10月29日
記 平成30年11月8日(木)