公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

舞岡公園「イボタノキ、オギ、ウツギ、ハンノキ、タカトウダイ、ノイバラ」

1110日(土)
 
 中丸の丘を下りると、古民家の北口へ出る。ここの門を入ったところの右側にイボタノキがある。ここのイボタノキの存在に気が付かなかった時は、中丸の丘などでよく探したことがあった。イボタノキの葉の先は幅が広い。葉の上に出た枝に果実が見えた。果実は緑色でほぼ球形に近い。枝には伏毛が多く、葉痕の脇に小さな冬芽が対生しているようだ。冬芽の芽鱗は数枚見え、枝と同じように伏毛が多い。
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イボタノキの果実

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イボタノキの冬芽
 
 きざはし池の縁からオギの穂が出ていたので、撮影した。オギは葉や穂の姿がススキによく似ているので、小花を見て確認している。ススキの小穂は毛が短く、ノギがあるのに対し、オギの小穂は毛が長く、ススキより白く、ノギがない。生育地はススキの方がやや乾燥地になるが、この辺だと判断が難しい。
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オギの穂

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 オギの小花

 畦道におり、水車小屋近くのウツギを見た。ウツギは葉を落とし、既に冬支度に入っている。剪定された跡があり、茎の断面が見えた。ウツギの茎は、ウツギの名前の語源通り、茎に髄がなく、空洞になっている。枝には褐色の芽鱗に包まれた冬芽が対生している。冬芽は先が尖った小さな三角形に見える。
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ウツギの茎の断面:空洞になっている

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ウツギの冬芽
 
 ここから水路沿いにハンノキが並んでくる。昨年は冬芽や花をよく見ることが出来なかった。ハンノキは今頃冬芽が見え出し、寒いときに花をつける。花は今年の215日に見ている(資料1)。葉芽を見ると、裸芽に見えたので調べると、資料2では、「葉芽は雌花序の下にある。雄花序、雌花序とも芽鱗に包まれない。」とあり、一方、資料3では、『葉の脈が見えるので、裸芽だと思っていたのです が、「落葉広葉樹図譜-四手井・斉藤」に、「芽鱗は托葉起源、3枚の鱗片化した葉(葉柄)とともにろう物質でつつまれる。」とあり、裸芽でないことをほのめかしていた。本当はどうなっているのだろうか。
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ハンノキ:雄花の冬芽

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ハンノキ:雌花の冬芽

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ハンノキの葉芽
 
 タカトウダイの花が見えた。この花を見て、「花期が随分長いぁ」と感じた。写真が鮮明でないので、雄しべや雌しべの様子が分からないのが残念だった。
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タカトウダイ
 
 水路沿いにばらの枝が伸びていた。どういう訳か、このところばらを見る機会が続いた。このバラもノイバラだろうと、托葉を確認した。やはり、櫛状をしており、ノイバラであった。
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ノイバラ

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ノイバラの托葉(櫛状)

撮影:1028
  
  記  平成30118日(木)