公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

舞岡公園「ミドリヒメワラビ」

929日(土)
 
 羽片の柔らかそうなシダが現れて来た。このシダは何度も見て来たミドリヒメワラビになると思う。そこで、先日、ミドリヒメワラビの特徴をまとめた資料を振り返ってみた。
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ミドリヒメワラビ

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ミドリヒメワラビ:羽軸に狭い翼がある

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胞子嚢は中肋と辺縁との中間に分布する

ミドリヒメワラビの特徴
1.葉は大きな三角形
23回羽状深裂~複葉
3.羽片は有柄である
4.小羽片の基部は切形で、短い柄がある
5.羽軸に狭い翼がある
6.葉脈は裂片の縁に届かない
7.葉柄から葉面に毛が殆ど生えない
8.胞子嚢は中肋と辺縁との中間に分布する

 ミドリヒメワラビについては、何度も扱てきたが、「小羽片の基部に柄がある」というところで、躓いていた。それは、ミドリヒメワラビのつくりを正確にとらえていなかったことに起因していた。いくつかの資料を見ると、2回羽状複葉(資料1)、3回羽状深裂~複葉(資料2、資料3)、2回羽状複葉で、3回羽状に深裂(資料4)などがある。
資料2
 試料のつくりを辿ると、①では、中軸から羽軸へ分かれ、羽片が小羽片へ分かれていく。次に②では、羽軸から小羽片軸へ分かれていくが、小羽片は裂片になるが、小羽片がさらに小さな小羽片には完全に分かれていない。従って、2回羽状複葉までは完全であるが、3回羽状複葉へは未完成である。この辺を見間違えていたようだ。
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 そこで、このシダの小羽片になるが、これは赤丸の部分になって来る。

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 次に一番大事な小羽片の柄の部分になる。写真の部分の矢印の部分になるが、過去に、裂片の柄と見間違えていたことがあった。
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 このシダには確かに小羽片に短い柄があるので、ミドリヒメワラビになるといえそうだ。それでも、まだ、ヒメワラビを実際に見ておらず、手探りの中にあるので、分からない点が多い。ヒメワラビについて幾つかの資料を見ると、小羽片に短い柄があるものがあるようだ。見る人によって違っているのかもしれない。
 
撮影:918


  記  平成30925日(火)