三ツ池公園[ヤブタバコ、ガンクビソウ、マテバシイの果実、トダシバ、ブタクサ]
9月9日(日)
これはヤブタバコになる。ヤブタバコは長い枝を四方八方に出して、それぞれの葉腋に柄のない花をつける。その花は開出することはなく。いつ見ても蕾のように見える。以前この辺で見たような覚えがあるが、記録に残っていなかった。
ヤブタバコ
ヤブタバコの蕾
少し坂を上ると、茎がまっすぐ立ち上がり、首を曲げ、先に果実が付いているものが現れてきた。ガンクビソウかコヤブタバコのどちらかである。花が咲いていれば、苞葉の数の違いで、両者の区別がつく、しかし、この状態では区別が難しい。今年の6月26日にこの辺でコヤブタバコを見ている(資料1)。その経験からすると、これはコヤブタバコになりそうだ。そこで果実をとってみた。以前、舞岡公園で撮影したコヤブタバコの果実(資料2)と比べてみると、よく似ている。しかし、資料3のガンクビソウの写真を見ると、こちらの方がよく似ているように見えてきた。こうなるとどちらだか決めかねてきた。花の大きさを計測すると、幅1.2cm、高さ7㎜であった。以前、コヤブタバコの花の大きさを計測したとき、幅1.0cm、高さ1.1cmであり、ガンクビソウは幅1.0cm、高さ0.6cmであった。葉も細長い。以上のことから考えると、この花はガンクビソウになるようだが、更に検討が必要に思える。
ガンクビソウ?
ガンクビソウ?
ガンクビソウ?
ガンクビソウ?の種子
坂の中ほどを超えると、足元にマテバシイの果実が沢山落ちていた。未だ上の樹に果実があるか、見たが、暗くて確認できなかった。マテバシイの果実は2年越しで成熟するというので、この果実は昨年の花からできたものになる。今年の果実の状況を見ようとしたが、同じように暗くて確認できなかった。
更に上るとトダシバが見えてきた。トダシバは、7月29日に中の池の横の園道を歩いていた時に見ている。各節から3~4本の枝を出し、柄のある穂をつける。細長い葉の表面に毛があるのが特徴なので、この毛を確認した。
以前観察したメモ
・背丈130cm
・茎 丸い、滑らか、節の数4
表面は緑色、両面に毛がある。
・葉鞘 毛がある。
・花序 長さ36cm
花軸に小穂の柄がつく。柄の付け根に毛がある。
・小花 2つが対になっている。長さ3mm、幅1mm
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トダシバ
トダシバの穂
葉の表面の伏毛
トダシバの花
トダシバの上へ行くとベンチがあり、このベンチのまわりはブタクサでおおわれている。このブタクサの花を撮影しようと思ってきたが、ブタクサを見ると、もう枯れ始めていた。まだ花の記録をとっていなかったので、花が残っているか探した。ところがほとんどが花を終えてしまった状態だった。それでも、僅かに黄色く見えたものがあったので、写真を撮った。下記の資料によると、「ブタクサの花には、雄頭花と雌頭花があり、雄頭花は細長い総状花序につき、雌頭花は雄花序の基部の葉腋に2〜3個集まる」という。そこで、雄頭花の1つを下から見ると、黄色味を帯びた小さな塊がたくさん集まっていた。この1つ1つが小花のようだ。しかし、この小花のつくりは写真からは知ることが出来ない。この花序の根元を見ると、資料で説明している雌頭花が見えてきた。既に、花期は終わっているようだが、中央に長い突起、その周りにある6個の短い突起が見える。
ブタクサ
ブタクサ:雄頭花
ブタクサ:雌頭花
撮影9月6日
記 平成30年9月7日(金)