舞岡公園「オニドコロの雌花、ヌスビトハギ、ホシダ?、イネ、ジュズダマ、シマスズメノヒエ」
8月21日(火)
左の藪を見ながら進むと、オニドコロが見えて来た。オニドコロは今では頻繁に見ることが出来る。しかし、よく似るのは雄株の方で、雌株は中々見るチャンスがない。このオニドコロも雄株だろうと思って近づくと、意外と雌株だった。オニドコロの雌株は先日四季の公園でも見ることが出来た(資料)。花被片が6枚、退化した雄しべが6個、雌しべの先が3つに割れている。このつくりが分かるような写真を撮ろうとしているが、いまだに成功しない。
オニドコロの雌花
オニドコロの雌花
ヌスビトハギが見えた。この花も小さくて、綺麗な写真が撮れない。蝶形花ということは何となく分かるが、旗弁以外の翼弁、竜骨弁が捉えにくい。肉眼で見ている分にはよく分かるのだが、カメラでは肉眼ほど明確にとらえられない。
ヌスビトハギ
ヌスビトハギ
水田へ出たところの溝の脇に沢山のシダが見えた。1回羽状複葉の葉は、柄が30cm、葉身が55cmであった。柄には毛状の短い鱗片が密にみられる。最下羽片はV字形に下向きになっている。羽片の上向きの第一小羽片が長いのを見ると、ハシゴシダの仲間のような気がする。そこで、下記の資料1で調べると、最下羽片がV字形に下向きになっているとハリガネワラビとなってしまい、該当しない。羽片の上向きの第一小羽片が長いのにはホシダがあることが分かってきた。資料2で確認すると、ホシダの可能性があるように思えてきた。ソーラの分布を見ると、小羽片の縁よりにあるところはよく似ている。穂を確認すると、どの羽片よりも際立って見えてくる。
ホシダ?
ホシダ?:最下羽片
ホシダ?:小羽片
ホシダ?:胞子嚢の分布
水田を見ると、ブルーの網がかけられていた。このことはイネの穂が実り始めていることを示している。網の目から覗いてみると、穂は実った果実の重みで下へ曲がっている。大きさは計測できなかったが、もうだいぶ大きくなっているようだ。頂部に赤く見えるのは雌しべの名残だろうか。
網がかけられたイネ
大きくなったイネ
大きくなったイネの果実
シマスズメノヒエも見える。いったん下草刈られたようで、背丈は高くないが花をつけていた。この仲間に、スズメノヒエ、タチスズメノヒエがあるが、スズメノヒエは中々見ることが出来ない。見るものの殆どが小穂のふちに毛があるシマスズメノヒエである。タチスズメノヒエは近くの公園で沢山見られたが、草刈り機で下草が刈られてからは見ることがなくなった。
シマスズメノヒエ
シマスズメノヒエの小花
撮影:8月15日
記 平成30年8月19日(日)