公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

舞岡公園[ヤブマオ、キンシバイ、ハンゲショウ、ヤマハッカ、ニガクサ]

721日(土)
 
 ヤブマオと思われるものが現れた。これは、先端の中央の鋸歯が極端に長く伸びていないので、ヤブマオと思う。先ほど、ヤブマオの雄花を探したが見当たらなかったので、再度このヤブマオで雄花を探した。しかし、見えるのは雌花ばかりで、雄花は見つからなかった。
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ヤブマオ

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 ヤブマオの雌花

 先程、園道で、ビヨウヤナギかキンシバイか戸惑った時の花と同じものが出ていきた。花をよく見ると、花弁の間に隙間がなく、雄しべや雌しべが花びらより短いことが分かる。葉並びは平面状に対生している部分が見える。さらに、花の右側では、やや交差した部分が見られる。この点から考えると、この花はキンシバイになると思う。先程、園道で見た花は、ご指摘を受け、後日検証したところ、トモエソウということになりそうだ。
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 小沼のハンゲショウを見ると、葉の白色の色が消え、花穂が真っすぐ立ち上がっている。ハンゲショウは花が咲き始めるころ、葉に色が付き始める。ここ頃は、まだ花穂は曲がっている。そして、花穂の上の方の花が咲くころは、今見ている状態の様に、葉の色が消え、花穂は立ち上がる。短い期間だが、興味をそそる展開をする。
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 ハンゲショウ:立ち上がった花穂

 小沼とは反対側の藪を見ると、濃い紫色の花が見えた。ヤマハッカではないかと思った。毎年ここに咲いてくる。葉は濃い緑色で、大分しわが入っているように見える。上部の葉にはほとんど柄がない。葉、茎ともにたくさんの毛がある。茎には稜があり、毛は稜に沿っている。葉腋から出た短い柄の先に紫色の花が咲く。花は唇形花で、下記の資料1によると、上唇は4裂し、中央部には紫色の斑紋がある。下唇は2裂して前方へつきだす」とある。平成28728日の時には花のつくりが分かるような写真が撮れていた(資料2)。
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ヤマハッカ

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ヤマハッカの葉
 
 珍しそうな花があるので写真を撮った。全体の感じからシソ科の花ではないかと思ったが、雄しべが長く突き出ているのが気になった。手がかりが少なく、「夏の野草」で検索し、下記の資料1を見ると、似ていそうな花としてニガクサが出てきた。そこで、資料2で花の詳細を調べた。資料2によると、「上唇は小さくて深く2裂し、下唇は3裂し、中央裂片が非常に大きく、舌のように垂れ下がる」とある。下唇の3裂は何とか理解できたが、上唇の2裂が理解しにくかった。その後の説明「上唇の裂片は下唇の側裂片にくっついているので、下唇が5裂しているように見える」を読んでいくと、何とか理解できた。やはりニガクサになるようだ。調べ終わって、「ニガクサ」の名前は初めてでないような気がしたので、一応過去の資料を調べた。すると、資料3で以前調べていたことが判明した。資料3を見ると、「当時も最初は、ヒメジソ、イヌコウジュを候補として考えていた。そして、手がかりがなく、保育社の図鑑からニガクサへ辿り着いていた」すっかり忘れていたニガクサだった。更に、保育社の図鑑では、この花を一唇形と見ていたことが印象に残された。
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ニガクサ

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 ニガクサの花

撮影:77

  記  平成30716日(月)