公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

舞岡公園「アカメガシワ、ミドリヒメワラビ、ヤマユリ、ヤブマオ、ミゾソバ、ダイコンソウ、ニシキギ」

716日(月)
 
 クヌギ休憩所から前田の丘へ降りて行く途中に、アカメガシワの大きな雌株がある。前田の丘のアカメガシワが見難いときはここの樹を見て、アカメガシワの様子を把握している。こちらは樹が大きいだけに雌花も沢山あり、分かり易い。見ると、先ほどと同じ球形をした果実がぎっしりと出来ていた。赤い花柱が雌花の痕跡を伝えている。
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 下へ降りてきたところで、足が止まった。足元には何種類かのシダがある。今日もいくつかシダの仲間を見てきたが、まだ、よく分からず、皆同じに見えてしまう。このシダは、2回羽状複葉で、小羽片が細いこともあるが、間隔があいている。葉柄40cm、葉身30cmであった。羽軸に翼がみられるので、先ほど坂のところで見たミドリヒメワラビワラビに似ている。
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 ミドリヒメワラビワラビ?

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ミドリヒメワラビワラビ?

 前田の丘から瓜久保へ向かって山道を進んだ。人が殆ど通らず、静けさが漂っている。何気なく歩いていると、右の上の方にヤマユリが見えた。ヤマユリは大きな花で見栄えがある。花被片は6枚ある。花被片の中央には黄色味を帯びた筋があり、赤褐色の点模様がみられる。更によく見ると、広い花被片が3枚手前にあり、狭い花被片が3枚後方にある。手前が花弁で、後方が萼になる。
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 カッパ池の周りをまわっていると、ヤブマオが出てきた。葉が大きかったので、これを見た瞬間、これはヤブマオでいいのかと問い返した。対生した大きな葉は柄が10cm、縦24cm、横8cmであった。また、柄の両端は赤みを帯びている。葉は円形に近く、基から先へ行くにつれ鋸歯が次第に大きくなっている。頂部の鋸歯が一番長く、突き出ている。以前、ヤブマオとメヤブマオの違いを下記のようにとらえたが、
葉は質薄く、先は多くは3尖裂し・・・メヤブマオ
葉は質より厚く、先は尾状・・・ヤブマオ
実際に調べてみると、簡単にはいかない。今見ているのはヤブマオと思うが、この花について、今まで何年も見ているが、いまだに雄花を見ることが出来ない。そこで、もう1度牧野新日本植物図鑑で復習した。「秋、葉腋から長さ20cmぐらいの花軸を抜き出し、淡緑色の細かい花を密穂状につけ、下部の花穂は雄花を、上部の花穂には雌花をつける」とある。この説明によるとヤブマオは雌雄が同株ということが分かる。雄花の資料探しているが、写真で示している資料は極少ない。
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ヤブマオ

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ヤブマオの雌花花序

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 ヤブマオの雌花

 カッパ池の周りを1周してきて、カッパ池を振り返ると、ミゾソバがぎっしりと池を埋めていた。花はどうなっているか、見回したが、まだその気配が見えなかった。
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 カッパ池を埋めるミゾソバ

 休憩をとるために瓜久保休憩所へ向かうと、ミゾ沿いの坂道の脇に黄色い花が咲いていた。ダイコンソウである。昨年は710日に見ているので、開花は平年並みである。この1株だけかと思って、写真を撮り、前方を見ると、沢山咲いていた。今が盛りのように思えた。
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ダイコンソウ

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 沢山見られたダイコンソウ

 この坂を下ると、ニシキギがある。先ほど前田の丘でハゼノキの紅葉が見えたので、もしかしたら、ニシキギの葉の中にも紅葉をした葉があるかもしれないと思っていた。見ると、予想は的中していた。
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 ニシキギの紅葉

撮影:77

  記  平成30713日(金)