舞岡公園「エゴノキ、アワブキ、 イヌトウバナ?、コブシ、イノデ」
7月15日(日)
エゴノキの果実がだいぶ大きくなってきたので、計測してみようとすると、奥の方に花が見えた。もうとっくにエゴノキの花期は過ぎているので、吃驚した。この花の光景を見ると、時間が戻ったような錯覚を感じた。果実は長さ1.5cm、幅1.3cmであった。
エゴノキの花と果実
エゴノキの直ぐ横にアワブキがある。枝先には丸い小さな果実がたくさんついていた。果実を見ていると、綺麗な冬芽が目に入ってきた。この冬芽を初めて見た時、人差し指と中指を立てたチョキの形に似ていたので、強く印象に残っている。写真だと、大きく見えるが、実際には長さが1cm、幅が2mmと非常に小さい。
アワブキの果実
アワブキの冬芽
アワブキの次にすぐ近くのコブシを目指した。草むらを歩いていると、丸い葉を数枚輪生したものが目についた。何か初めて見るような気もするが、下の葉を見るとイヌトウバナのようにも見えるが、確かなことが分からない。
イヌトウバナ?
コブシの樹は葉がたくさん茂り、果実が分かりにくくなっていた。また、樹の下を見ると、たくさんの果実が落ちていて、誰かが踏んだのだろうか、実が砕けていた。コブシの名前の由来を調べていると、一寸興味がひかれる資料に出会った。下記の資料によると、「コブシは開花する前に、つぼみの先端を一斉にいっせいに北の方に向けていることがあります」と記載されていた。コブシの冬芽(蕾)は枝の伸びている向きについていると聞いているが、このことは初めて聞く。来年の花が咲く時期に確認してみたい。また、名前の由来については「幾つかの実が集合した形状から・・・」と記述されている。一方、牧野新日本植物図鑑によると、「由来は拳の意味で、蕾の形に基づいたものである」と書かれている。前者の方が分かりやすい気がするが・・・・。
コブシの果実
コブシを見た後、草をかき分けて、クヌギ休憩所へ来た。奥まったところにあり、ひっそりしている。ここで休憩を取りながら、周りを見ていると、後ろの方に大きそうなシダがあった。このシダはどこかで見た覚えがあるが、今日見るのは初めてである。上から見ると円形に並んでいる。葉のつくりは、2回羽状複葉になるようだ。葉柄に付く鱗片は先が尖る三角形をしていて、今まで見てきたシダとは著しく違っている。1本の葉を見ると、葉柄が28cm、葉身が27cmであった。最下位の羽片の第1小羽片は欠けている。鱗片は葉軸にも見られる。小羽片には下部を除き、柄がなく、上部の縁には細かい鋸歯がある。過去の資料から、イノデと見当をつけ、下記の資料で、詳細を調べた。中軸の鱗片、ソーラスの位置などがよく似ている。ただ、資料では、「葉柄は葉身より短く」とあるのが気になる。
イノデ?
イノデ?葉柄
イノデ?ソーラス
撮影:7月7日
記 平成30年7月12日(木)