公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

舞岡公園「イヌワラビ、ホシダ、ミドリヒメワラビ、クズと、ススキ、ハゼノキ」

713日(金)
 
 梅雨の開けるのを待ち、舞岡公園へ出かけた。約1か月ぶりである。今日は坂下口から入った。右側の土手を見ながら進むと、シダが一面に茂っていた。このところシダを見るようになったので、ここへも目が行くようになった。ところが、見えるシダはどれもみんな同に見えてしまう。
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 イヌワラビ

 このシダは葉柄が20cm、葉身が20cmと、葉柄と葉身がほぼ同じ長さにある。葉柄は紫褐色で、薄く、細いい褐色をした鱗片がついている。鱗片の先は細まっているようだ。葉軸、羽軸にはややかっ色を帯びた筋が走っている。羽片は9.5cm、小羽片は1cmほどであった。最下位の羽片を見ると、小羽片が見えない。小羽片にはさらに切れ込みが入り、先のほうでは鋸歯状になっている。葉の裏にはまだ胞子嚢はまだ現れていない。このシダはイヌワラビと思うが、いろいろなイヌワラビの写真を見ると、葉軸は羽軸が紫色を帯びている。ところがこのシダはここが紫色をしていない。この点が気になる。
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葉柄

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最下位の羽片を見ると、小羽片が見えない

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 羽片の裏

 少し外れたところに、イヌワラビとは別の1回羽状複葉のシダと思われるものがあった。このシダは葉柄が14cm、葉身が19cmで、葉柄と葉身のバランスからイヌワラビとは別のシダと考えられる。最下羽片は下向きになっている。葉柄にはまばらに短い針状の鱗片がみられる。葉軸には毛がある。小羽片には切れ込みや鋸歯は見られない。羽片の裏を見ると、羽軸や小羽軸に毛があるところから判断すると、ホシダと思える。
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ホシダ?

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ホシダ?の柄

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 ホシダ?の羽片

  坂を上がったところで、別のシダになりそうなものがあった。このシダは葉柄が12cm、葉身が26cmで、葉身が大分長い。この葉のつくりは3回羽状複葉になるようだ。羽軸小羽軸を見ると、翼があるように見える。葉柄にはブラシ状の鱗片がみられる。小羽片は丸みを帯びた鋸歯のように見える。何を手掛かりにしたらよいか分からず、四季の公園のシダの観察の資料を見ていくと、下記の資料1の中に似ているものがあった。そこで、ミドリヒメワラビの名前を知り、資料2で詳細を調べた。すると、「小羽片の基部に柄がつき、羽軸に狭い翼がある」と出ていた。よく似ていると思った。更に、「葉柄から葉面に毛が殆ど生えない」という点も当てはまっている。恐らく、このシダはミドリヒメワラビと思われる。
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ミドリヒメワラビ

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 ミドリヒメワラビの柄

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ミドリヒメワラビ:羽軸に狭い翼が見える

 シダを見てから前田の丘へ上がってきた。1か月経つとススキなどが大分成長してきて、道が分からなくなっていた。叢をかき分けて進むと、クズがススキに絡みつき、頭をもたげていた。正しく叢を這う蛇のように見えた。
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 ススキに絡みついたクズ

 何とかハゼノキのところへ近づけた。ハゼノキを見ると、ところどころに赤く染まった葉が見えた。ハゼノキは秋に紅葉する。すでに紅葉が始まったのだろうか。以前、この公園で、ニシキギが早く紅葉を始めたのを見ているが、最近の季節はどうなったのだろうか。
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ハゼノキ

撮影:77

  記  平成30711日(水)