公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

三ツ池公園「シマスズメノヒエ、タケニグサが咲く」

617日(日)
 
 里の広場から園道へ戻り、中の池を見ながら進んで行った。池沿いには色々なサクラの樹が植えられ並木になっている。サクラは、今は花がなく、よく見る人はいない。右側は土手になっていて、そこには季節の草本類が出てくる。「何かあるかなぁ」と歩いているとシマスズメノヒエがあった。シマスズメノヒエは最近見たような気がしたが、記録写真にはなかった。若しかしたら、写真を撮っていなかったのかも知れない。色々な資料を見ると、スズメノヒエの名前が出てくる。名前からすると、こちらの方が一般的に思えるが、目にするものは殆どがシマスズメノヒエばかりである。何年か前、1度スズメノヒエを見た記憶があったので、資料を振り返ってみた。スズメノヒエの小花には毛がなく、小花の先端が丸みを帯びている。それに対し、シマスズメノヒエの小花には毛があり、先端は尖っている。スズメノヒエの仲間にもう1つタチスズメノヒエがある。以前、近くの公園でかなり繁殖していたが、草刈りが行われてからは見ることがなくなった。三ツ池公園で見かけるのは殆どがシマスズメノヒエである。
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シマスズメノヒエ

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 シマスズメノヒエ

 中の池沿いにさらに進んで行った。遊びの広場と花の広場の入り口近くの池側にリョウブの樹がある。古い花序の残骸が長い間枝に付いていたが、新しい花序が大きくなってきたせいか、目立たなくなってきた。今見る球形の形は蕾である。以前この姿を見た時、脇に棘のようなものがあったので、果実に成ってしまったのではないかと、慌てたことがあった。しかし、その後花が咲いてきたので、この姿が蕾であったことが分かった。
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 リョウブの蕾

 遊びの森へ近づくと、土手にタケニグサが高く伸びていた。白色で、細長い蕾が沢山付いている。未だ開花していないのだろうかと思いながらよく見ると、糸くずのようなものが絡まっている部分があった。ここが花らしい。牧野新日本植物図鑑によると、「白色で広いヘラ型のものは萼で、2枚あり、開花と同時に落ちて仕舞う」という。また、「花には花弁がなく、1本の雌しべと多数の雄しべがある」という。糸くずのようなものが雄しべで、ボーリングのピンのようなものが雌しべになるようだ。
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タケニグサ

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 タケニグサの花

 元の南門へ戻って来た。昨年、上の池の畔に沢山のワルナスビが咲いていたので、その光景がみらえるかと思い、上の池へ近づいて行った。ところがワルナスビの姿は見えなかった。先日近くの公園でワルナスビの咲いている光景を見ているので、必ずあると思い周辺を探した。すると、やはり咲いていた。今は個体数が少ないが、これから増えてくるものと思われる。花冠の先は5裂し、皿状に開く。
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ワルナスビの花

撮影:67

  記  平成30615日(金)