舞岡公園「ヒトツバハギ、オカトオラノオ、キキョウが咲く」
6月15日(金)
瓜久保休憩所へ来た。ここは床の間があり、自由に上がり休むことが出来る。色々な公園へ行くが、このようなゆっくり休める休憩所は見かけない。
ここの明るいところで、先程のウマノミツバの撮影を試みた。ウマノミツバは、葉が3つ葉で、白色の小さい花を付けているので、この時期にウマノミツバを見付けることは難しいことではない。ところが、一歩進んで、花のつくりを知ろうとすると、容易にはいかない。小さな花が入り混ざっているので、どれが1つの小花なのか見分けるのが第1の関門であった。牧野新日本植物図鑑によると、「小散形花序の中に両性花と雄花が混じる」とあるので、2つを見分けようとしたが、花が小さいので、全く手が付けられなかった。両性花と雄花を区別するのが第2の関門になった。両性花と雄花を分かりやすく説明した資料がないかと探していると、資料1が見つかった。資料1では雄花について各要素を示していて分かりやすかったが、両性花については各要素が示されていなかった。資料2をはじめ多くの資料に「両性花は子房に鈎状毛が密生する」とあったので、両性花の存在の見当は付いたが、雌しべを見つけることが出来なかった。色々検索しているうちに資料3が出て来た。資料3はウマノミツバについて、鮮明な写真と詳しく説明があるので、これを参考にすると、謎に見えたウマノミツバの実態が分って来た。
ウマノミツバの頭状花:頂花と左右の花が両性花
ウマノミツバの頭状花:頂花と左右の花が両性花
園道へ出て古民家を目指して進んだ。左が畑で、右側が山になっている。山側の下草は刈られ綺麗に整備されている。それでも、樹木や、花を咲かせる野草は残されていた。その中に、緑色の小さな花を付けた小木があった。見覚えのある樹である。小花を見ながら名前を思い出していた。ヒトツバハギの名前が出て来た。毎年見ている花で、恐らく、同じ樹ではないかと思う。昨年の6月7日にこの花を見て、「花には花弁がなく、薄く、黄白色の萼弁が5枚、雄しべが5本であるようだ。雌雄が別株だという。これは雄株になる。」と書いている(資料)。「この樹は雄株で、花弁に見えたのは萼だった」と改めて確認し直した。
ヒトツバハギ
ヒトツバハギの花
ヒトツバハギの小花
ホタルブクロが沢山見えてきた。この一角は、いろいろな草本類の花が出て来たところである。草刈りがされているが、ここに出てくる草本類は残されていた。ホタルブクロを見ると、萼は細長く、副萼は反っているので、ホタルブクロと分かった。
ホタルブクロ
ホタルブクロ
ここの一画にオカトラノオもある。オカトラノオは花序の下から小花が咲いてくる。花冠を見ると、基の小花は先が6裂しているが、先の方は5裂している。今まで、花冠の先が6裂するものは全ての花冠の先が6裂するものと思っていたが、そうではないようだ。よく見直さないといけない。
オカトラノオの小花:花序の基
オカトラノオの小花:花序の先
キキョウが咲いていた。今年は既に一度キキョウを見た気がしていたので、資料を調べたが、見つからなかった。記憶違いだろうか。昨年は7月28日に開花を見ている。昨年は見るのが遅かったかもしれないが、今年は大分早い気がする。
キキョウ
撮影:6月8日
記 平成30年6月13日(水)