舞岡公園「ハエドクソウが咲く」
6月14日(木)
カッパ池へ下りてきた。カッパ池の中は、色々な植物が生い茂り、ここが池とは、知っている人でなければ分からない状況になっている。何時もはヨシやガマが多いが、今年はドクダミが随分入っている。先日、三ツ池公園で水辺にドクダミが咲いている光景を見たが、このカッパ池もほぼ同じ光景である。
カッパ池
池へ近づくと、小さなの子の声が聞こえてきた。「遠足に来ているなぁ」と思った。池の周りを見ていると、遠足の一行が此方へ近づいてきた。見ると、幼稚園か保育園の園児である。園児たちは奥の広場へ入って行った。
カッパ池の周りは日陰になっていて、薄暗い。ここではウマノミツバがあったが、暗いのでよく見えなかったので、池の脇のソシンロウバイのところへ行った。先日、長細い大きな果実が出来てたのを見ている。今日はますます大きくなって来たようだった。
ソシンロウバイの果実
水田側のサワグルミがどうなっているかと見ると、高い樹の頂部が枯れ出しているように見えた。この頂部は冬芽のできるところである。冬芽の気配が見られるか、と思ったが、これではどうしょうもなかった。本当に枯れてしまったのか、経過を見続けたい。
サワグルミの頂部:枯れたか?
坂を下り、瓜久保休憩所へ向かった。右側の叢を見ながら進んでいると、背中が紫色がかり、内側が白色のハエドクソウが目に入ってきた。この紫色のものは萼で、先が3つに割れた棘になっている。花冠は唇形花で、下記の資料1によると、「上唇は短くて先が2裂し、両側がやや広く肩状になり、下唇は長くて3裂する」とある。写真は鮮明でないが、その様に見えた。花は下から咲いてくるようだ。既に花を終えたものはイノコズチの果実のように花序に沿って下向きになっている。牧野新日本植物図鑑によると、「花は対生し、柄がなく花序の軸に密着し、はじめ上を向いているが、花が開くに従って横向きとなり、果実の時は下向きとなってイノコズチに似た果実をつける」とある。牧野さんもこのハエドクソウからイノコズチを連想していたことが分かる。
ハエドクソウ
ハエドクソウの小花
ハエドクソウの鮮明な写真を撮ることは難しい。毎年何枚も撮影しているが、花のつくりが分かるものは撮影できていない。坂道で撮影していると、先程の園児たちが坂を下ってきた。そのうちの何人かが「何しているの・・」と興味深げに近づいてきた。「花の写真を撮っているのよ」と答えると、次の園児が同じことを聞いてきた。園児は自分が直接答えを聞きたいのであるから、1対1で話してやらなければならない。ハエドクソウの近くにウマノミツバがあった。この花も撮影が難しい花の1つである。ここで撮影したが、やはり鮮明に撮れなかった。
ウマノミツバ
撮影:6月8日
記 平成30年6月12日(火)