公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

5月15日四季の公園・自然観察会2 「ベニシダ、ゲジゲジシダ、ミゾシダ、 ホオノキ、ニワゼキショウ、ドクダミ、ナルコユリ」

516日(水)
 
 花には花粉を飛ばすのに風を利用する風媒花から昆虫を利用する虫媒花へと変わってきた。昆虫を引き寄せるため、蜜をつくり、香りを放つようになった。また、昆虫に蜜のありかを示す蜜標を示したり、花弁の形を変えたりしてきた。今日は、このようなことに基づいて花を見て行く。
 ホタル橋を渡ったり、里山へ向かった。ここには、早春フクジュソウが花を咲かせ、ヒトリシズカが見られた。ここで、シダの仲間が3種類紹介された。1つ目はベニシダである。「シダは葉の裏側の胞子嚢のつき方に特徴がある」という説明があった。下記の資料では、「葉柄はわら色、若い時は紅紫色」と説明されている。更に、「最下羽片の下側第1小羽片は小さく無柄で浅裂、羽軸裏に基部が袋状の鱗片が密につく」とある。この様な説明があった。
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 ベニシダ

 直ぐ隣にゲジゲジシダがあった。「中軸に羽片が交互に付いていて、その間に三角状の翼があってジグザグに見える状態がゲジゲジに似ている」というような説明があったようだ。中軸に羽片が交互に付いていて、その間に三角状の翼があってジグザグに見える。
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 3番目に紹介されたのはミゾシダである。3つのシダの中ではこれが一番大型のようだった。胞子嚢群は長楕円形で葉脈に沿って中肋と辺縁の中間につくという。
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 ミゾシダ

 里山の縁を見ながらはす池に沿って進み出すと、雨がちらついてきた。天気予報より雨足が早いように思えた。ショウブ園前の草原へ出ると、ここから見えるホオノキの花の説明があった。ホオノキは高く、小雨が降っているので、花が見にくい。スタッフの人が葉の付いた大きな花を見せてくれた。この花には香りがあるとのことで、皆さんどんな匂いか、嗅いでみた。匂いはわずかに感じられた。先日この花の写真を撮っていたが、大きさが分かっていないので、資料で計測させてもらったら、直径が14cmあった。
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 ホオノキ:先日の写真を利用

 ホオノキの説明を聞いていると、大分雨が降って来たので、皆さん雨具の用意をし、雨の中の観察会になった。ホオノキの後、足元へ目を移しニワゼキショウの説明を受けた。この花はアヤメ科の花で、アヤメの花につくりが似ているとの説明があった。アヤメには外花被片3枚、内花被片3枚がある。ニワゼキショウもよく見ると、同じつくりになっているという。雨の中では、中々調べられなかった。
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 ニワゼキショウ:先日の写真を利用

 ショウブ園の路地に入り、道際にあるドクダミの説明を受けた。このところドクダミが咲いてきてこの匂いが漂っている。「ドクダミの花の部分はどこでしょう」と問題が投げかけられた。簡単な問題だが、初めての人には分からなかったかも知れない。花弁に見える白色の部分は萼で、本来の花は中央にある小花の集まりです。小花は肉眼では確認できない。
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 山側を見ると、道の脇にナルコユリの枝が長く伸びていた。先日、ホウチャクソウと比較し、植物体はひとまわり大きいが、花はひとまわり小さいことを知った。それにしてもホウチャクソウに比べると花の数がはるかに多い。
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撮影:513

  記  平成30514日(月)