公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

三ツ池公園「ハナガサ(花笠)、イトククリ(糸括り)、シュジャク(朱雀)、タイザンフクン(泰山府君)、エイゲンジ(永源寺)、ヤエトラノオ(八重虎の尾)、ヨウキヒ(楊貴妃)、ベニシグレ(紅時雨)

423日(月)
 
 昨日、菊桜が1つの花の中に、2つ目の花、3つ目の花が出来てきて、あの沢山の花弁が出来るということを知り、「成る程」と頷くと同時に驚いた。このサクラの丘に新しく植えられたサクラはみんな八重桜である。11つ花弁の数を数えてはいないが、若しかしたら、ここの八重桜は菊桜になるのかも知れない。

ハナガサ(花笠)直径3.54.0cm
 「花が大輪で、葉化した雌しべが長く突き出ている姿が花笠に似ていることで、この名前が付けられたという(資料1)。満開時は花笠がぶらさがっているように見える(資料2)」とのことだが、葉化し、長く伸びた雌しべは見当たらなかった。萼、萼筒には毛がなく、萼には鋸歯がない。
イメージ 1
ハナガサ(花笠)直径3.54.0cm

イメージ 2
ハナガサ(花笠)の萼筒
 
イトククリ(糸括り)直径4.0cm
 沢山花がかたまっている姿を見ると、糸でくくりあげたように見えるところからこの名前が付けられたそうだ(資料)。沢山花がかたまっているが、糸でくくりあげたイメージは中々湧いてこなかった。糸は昔ほど身近な日用品ではなくなったことも一因しているようだ。萼、萼筒には毛がなく、萼には鋸歯がない。
イメージ 3
イトクグリ(糸括り)直径4.0cm

イメージ 4
イトクグリ(糸括り)の萼筒
 
シュジャク(朱雀)直径2.53.0cm
 昔、京都の朱雀にあったのでこの名がつけられたという。また、花柄と小花柄が非常に細く長い(サクラ図鑑)。小花柄が細く長いことは分かった。八重桜の中では比較的に花が小さいようだ。萼、萼筒には毛がなく、萼には鋸歯がない。
イメージ 5
シュジャク(朱雀)直径2.53.0cm

イメージ 6
シュジャク(朱雀)の萼筒
 
タイザンフクン(泰山府君)直径3.0cm
 名前の由来は、「桜の花の延命を祈るため、泰山府君の祭事をおこなったことに由来する」という(資料1)。また、泰山府君とは、中国の泰山の神で、人の寿命・福禄をつかさどる神だという(資料2)。白色から薄いピンク色の花で、花の幾つかには雌しべが長く突き出ている。
 資料2:『三省堂 大辞林
イメージ 7
タイザンフクン(泰山府君)直径3.0cm

イメージ 8
タイザンフクン(泰山府君)の萼筒
 
エイゲンジ(永源寺)直径4.0cm
 下記の資料によると、「大本山永源寺の境内にあったことから名付けられました」と名前の由来が説明されている。また、花よりも葉が先に出る大きなサクラだという。花を見ると大きくなった葉が出ていることが分かる。このサクラの花は、シュジャク(朱雀)と同様、花柄と小花柄が非常に細く長いようだ。
エイゲンジ(永源寺)直径4.0cm

イメージ 10
エイゲンジ(永源寺)の萼筒

ヤエトラノオ(八重虎の尾)直径3.03.5cm
 このサクラは初めて見るようだ。「花が枝に密集してつく様子を「虎の尾」にたとえたのが名の由来である(資料1)。」との説明があったが、写真からは虎の尾のイメージは湧いてこなかった。もっといろいろな角度から撮影しておくべきだった。虎の尾のイメージととらえるため資料を探したが、資料が少なく、漸く下記の資料2へ辿り着いた。この写真だと、何となく虎の尾のイメージが湧いてきた。
イメージ 11
ヤエトラノオ(八重虎の尾)直径3.03.5cm

イメージ 12
ヤエトラノオ(八重虎の尾)の萼筒
 
ヨウキヒ(楊貴妃)直径4.05.0cm
 ヨウキヒ(楊貴妃)の名前はウメにもあったと思う。この名前は美しさの代名詞になっている。花は見た中では最も大きいようで、薄らとした淡紅色をし、名前の通りである。下記の資料によると、昔、奈良にあった名木といわれ、花色も優れた豊満な八重桜である(資料)。
 イメージ 13
ヨウキヒ(楊貴妃)直径4.05.0cm

イメージ 14
ヨウキヒ(楊貴妃)の萼筒

ベニシグレ(紅時雨)直径4.0cm
 この花もわりと大きい方に入る。下記の資料1によると、「東錦の実生苗から1961年に選抜された品種です。東錦とカスミザクラ系の里桜との自然交雑によるものと推定されます。」と説明されている。東錦そのものが分からないので、ここから調べ始めた。資料2によると、「アズマニシキはエドヒガンの雑種と考えられており、淡紅色の八重咲き(15枚~20枚)です。」と説明されていた。写真がないので、いろいろ調べて、漸く下記の資料3が見つかった。しかし、資料3の写真を見ると、萼筒の膨らみ、毛がないので、アズマニシキはエドヒガンの雑種とは思えなかった。次に、カスミザクラについて調べた。資料4によると「花序の柄と花柄にはふつう開出毛がある」という。資料⒈、資料4によると、ベニシグレ(紅時雨)の花序の柄と花柄には毛が見られても不思議ではない。ところが、ベニシグレ(紅時雨)の萼筒を見ると、花序の柄と花柄の毛の存在は認められなかった。更に検討する必要があるようだ。
イメージ 15
ベニシグレ(紅時雨)直径4.0cm

イメージ 16
ベニシグレ(紅時雨)の萼筒
 
撮影:413
 
  記  平成30421日(土)