公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

三ツ池公園「ソメイヨシノ、コシノヒガン、ヨコハマヒザクラ」

329日(木)
 
 ソメイヨシノの開花が叫ばれ、マスコミをはじめ彼方此方で大騒ぎをし始めた。近くの公園でも、先日オオシマザクラソメイヨシノの開花を確認した。満開にはまだ早いと思ったが、三ツ池へ出かけた。
 南門を入った正面と左側にシュゼンジカンザクラがある。花は終わって、葉桜になってしまったと思っていたが、花はわずかに残っていた。名残の花である。ソメイヨシノよりは明るいピンク色をしていて、早春を感じさせる花である。
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 シュゼンジカンザクラ

 中へ進んで行くと、サクラの季節とあって沢山の人が出ていた。予想はしていたが、これだけ人が多くなると、写真も撮り難くなる。ソメイヨシノは沢山の花を付けているが、枝を見ると、未だ沢山の蕾がある。サクラの前では多くの人が入れ替われ写真を撮っている。サクラは冬芽から出た数本の花柄の先に花を付ける。従って花はかたまって咲く。ソメイヨシノも例外でない。ソメイヨシノの萼筒を見ると、沢山の毛があり、柄の部分は緑色だが、筒の部分から萼へくると赤みを帯びてくる。
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 南門にはコシノヒガンが2本ある。今この花のつくりを知りたいと思っているが、花を間近で見ることが出来ない。ヒガンの名前が付くので、エドヒガン系であることが分かる。昨年、コシノヒガンについて調べたことがある(資料)。それによると、コシノヒガンの起源には2つ説があり、何方もエドヒガンが関係していた。望遠で撮影した写真だが、萼筒の膨らみと毛があることが確認できた。ソメイヨシノは同じエドヒガン系だが、萼筒の膨らみが少ない。
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コシノヒガン

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 コシノヒガンの花

 上の池へ向かうと、ヨコハマヒザクラが見えてきた。一際赤いサクラでよく目立つ。今年のソメイヨシノの開花が早いというが、このヨコハマヒザクラの開花も早い。例年4月に入ってから咲くが、もう満開になっている。今日来なかったら、この花の開花を見損なうところだった。ヨコハマヒザクラはカンヒザクラとケンロクエンクマガイが起源だという。ケンロクエンクマガイは未だ直接見ていないので、よく分からないが、ヨコハマヒザクラの赤みはカンヒザクラの形質から来ている。カンヒザクラは既に花期を過ぎている。
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 ヨコハマヒザクラ

 花数が少ないが、フユザクラの花が見えた。フユザクラを見ていると、何時もポツポツと咲いている。過去の資料を見直すと、11月から咲き始め、12月に花の数を増やし、その後花が消えかかるが、再びポツポツと咲いてくる。サクラの中では花期の長い種類である。このフユザクラの起源について調べようとしているが、資料が中々見つからない。下記の資料によると、秋に咲くサクラは先祖返りではないかと推定している。「中国の方では春に芽生えた芽は秋に咲くという。また、桜前線は日本の様に北上するのではなく、南下するという。」と何の本で読んだ覚えがある。沖縄のカンヒザクラの開花前線は南下するという。
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 フユザクラ

 カンンザクラは花がなく、一面に葉が出た葉桜になって仕舞っていた。花の咲いている期間は極僅かであったような気がする。
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 葉桜になったカンザクラ

撮影:324
 
  記  平成30328日(水)