宇和島城は植物園のようだ
3月29日(木)
松山からJR特急に乗り、約1時間半で宇和島駅へ着いた。駅前広場へ出るとワシントンヤシが高く聳え、南国風の景色に満たされており、ブンゴウメが白色の花を眩しくつけていた。また、機関車が置いてあり、珍しく思った。この機関車は宇和島で最初に走った軽便鉄道の機関車(コッペル社製)を復元したものであるという。
宇和島駅前のワシントンヤシ
軽便鉄道の機関車
ブンゴウメ
宇和島駅からバスに乗り、宇和島城へ向かった。バスを降りたが、城が何処にあるのか直ぐには分からなかった。人が進む方向へ向かって行くと、城へ通じるらしい道へ出た。この道は山道で、城へ通じる道とは思えない。坂道を上り出すと、石垣や崖に現れてくる草木の名札が目に付いてきた。クスドイゲ、マメヅタなどと写真入りで紹介されてている。
城へ通じる坂道
クスドイゲ
マメヅタ
濃褐色の斑点混じりの樹が現れてきた。四国や中国地方へ来るとよく目にする樹である。「カゴノキ」の記憶がある。名札がかかっているので確認した。やはり、カゴノキで間違っていなかった。過去の記録を見直し、記憶を新たにした。「樹皮の剥げ落ちたあとが鹿の子文様になるからだという(保育社植物図鑑)。」と下記の資料で書いていた。「鹿の子文様」を再度記憶し直した。
カゴノキ
大きなクスノキ
ミミズバイが現れた。名前は聞いたことがあるが、余り記憶に残っていない。過去の記録を調べると、平成25年11月28日に厳島の弥山で見ていた。その時の記録によると、「ヤマモモ、キョウチクトウの葉に似ている。果実を見ると、ホルトノキに似ている。果実の形がミミズの頭に似ているところからミミズバイの名前が着けられた」と書いていた。
ミミズバイ
ミミズバイの葉
イヌマキも頻繁に出てくる。細い葉をしており、樹皮は紙の様に薄く剝げかけている。この樹は関東の方でもよく見かけている。
大分上がったと見え、視野が開けてきた。ここの一画は下草が刈られ、クスノキが間隔を開けて樹立していた。今まで通って来た雑木林と違い、ここの一画は樹木園の雰囲気がある。
クスノキの樹立
サクラの樹が見えてきた。未だ花が咲いていないので、冬芽を見て名前を知ろうとした。冬芽は先が開き赤みを帯びてきている。芽鱗などにはほとんど毛がないので、ヤマザクラの様に見えた。
チャセンシダと名前の付けられたものがある。一見どれをさしているのか分からなかったが、「○○シダ」というところから、近くのシダを表しているのではないかと思い調べて見た。資料によると、「中軸表面の両側に褐色の薄い翼がつく」とあったので、写真を拡大して見た。確かにニシキギのような狭い翼が認められた。
チャセンシダ
ここでも赤いヤブツバキの花が所々で見かけてきたた。今どこへ行ってもこの花を見かけるようだ。赤い花弁の中央に、雄しべが束になって存在しているのがよく分かる。このつくりは、ツバキの特徴を表している。
撮影:3月14日