公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

フキの雄花について

426日(月)
 
 下の藪へ移動した。下の藪には大きなムクノキを中心に、カラスザンショウ、クサギ、シュロなどがある。上に見える緑の葉を付けたものは、先程見て来たタブノキ、シロダモである。ムクノキ、カラスザンショウ、クサギが葉を付けだすと、明るいこの場所も鬱蒼とした暗闇に変わってくる。
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 大きなムクノキを中心にした下の藪

 ここでは何時かカラスザンショウの冬芽を見ようと思っていた。しかし、今まで何度か撮影を試みたが、上手く撮影が出来ず、延び延びとなっていた。まず、カラスザンショウの冬芽はどんなものか資料で確認した。下記の資料によると、「半球形またはいぼ状。芽鱗は無毛。葉痕は腎臓形またはハート形。維管束痕は3個」と説明されていた。この説明を基に撮影した写真を見直した。葉痕が見え、その中に維管束が3個見える。この葉痕の上にあるのが冬芽らしい。半球形またはいぼ状をしている。更によく見ると、3本ぐらいの割れ目が見られる。ここから新芽が出てくることが予想される。
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カラスザンショウ



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カラスザンショウの葉痕と冬芽

 目を下へ移すと、フキが大分大きくなっていた。茎をのばし、既に数枚の葉を付け、頂部には花を咲かせている。下記の資料によると、フキは雌雄が異株だという。この株はどちらになるのだろうか。下記の資料によると、「雄株の頭花は筒状花からなっています。すべて両性花ですが稔りませんので機能的には雄花となります。めしべの花柱は先がふくれてこん棒状になっています。」この説明を見ながら写真を見ると、このフキの花は雄株になるように見える。更に、資料の雌花を見ると、「頭花を見ると白っぽくて細かい糸状のめしべの花柱がびっしり見られます。花柱はとても細くて、先は短く2裂しています。」と説明されている。写真の花はこの説明と大分違っているようだ。次回、雌株を探してみようと思う。それにしても、「資料はここまでよく調べているなぁ」と思った。

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フキの雄花
 
 更に見ると、ヒメオドリコソウが見えた。ヒメオドリコソウは既に彼方此方で咲いている。先日もこの花のつくりの面白さに触れた。今日は垂直に立つ上唇を中心に撮影した。ヒメオドリコソウは唇状花で雄しべが4本、雌しべが1本だというので確認した。雄しべ4本が上唇の手前にあるのが確認できたが、雌しべは確認できなかった。
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撮影:324
 
  記  平成30324日(土)